本来の言葉を略したり、切り取ったりする略語は、若い世代は多用していますよね。
とくにLINEのようなトークアプリで会話していると、略語を使わないとリズミカルに会話できないのでしょうね。
たった一文字で表現する略語もあるので、知らないと驚かされますよ。
でも、どんどん新しく生まれる略語とは違い、昔からずっと使われている略語は、その言葉自体が略語であったことすら知られないまま使われています。
タイトルの「切手」も実は略語だったのです。
知らなかっただけじゃなく、何を略して切手になったのかさえ分かりませんでした。
切手
切手といえば、郵便物に貼る郵便切手がおなじみです。
郵便切手の略で切手というのかしら?と思ったら違いました。
切手は切符手形の略でした。
切符手形とは、金銭の代わりとして使う紙片のことです。
郵便切手を貼れば、その郵送料を支払ったことが一目でわかります。
手形とは、金銭取引に使えるものです。
あまり一般の人が使う機会はないですが、会社の経理などを仕事をしている人は、小切手を使うこともあるでしょう。
この小切手も切符手形の一つです。
食パン
食パンといえば、四角いカタチをしたパンのことで、日本中どこに行っても食パンと呼ばれます。
食パンが生まれたのはイギリスで、サンドイッチなどに使われていました。
でも食パンというのは日本で作られた造語でした。
食パンは、主食用パンを略した略語として広まり、今では主食用パンと呼ぶ人はいなくなりました。
日本はもともと米が主食ですが、戦後の食糧難の時にアメリカから大量に輸入される小麦粉を使って学校給食などで食パンを食べる機会が増えることで、家庭にも食パンが広まっていったのです。
ボールペン
ボールペンは、筆記用具として欠かせないものです。
昔はインクを使った筆記用具といえば、万年筆が主流でしたが、今はすっかりボールペンが主役です。
ボールペンの先端をじっくり見るとわかりますが、小さな球体がついています。
その球体が転がることで、球体に付着したインクが出てきて描けるわけです。
ボールペンは、正式にはボールポイントペンと言います。
それを略してボールペンと呼ぶようになり、今はボールペンで海外でも通じることもあるくらい定番は広がっています。
割勘
割勘は、割前勘定の略語でした。
たしかにそう言われてみるとわかります。
割前とは、それぞれに振り分けられるという意味ですから、割前勘定は、それぞれに振り分けられる金額のこととなるわけです。
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まとめ
普段何気なく使っている言葉の中に、略語が沢山あるんですよね。
今回紹介した切手、ボールペン、食パン、割勘は、略していることすら感じることがないほど浸透しています。
他にも意外な略語が沢山ありそうなので、機会があれば探してみようと思います。