「むきになる」という言葉、日常的によく使うわりに、語源や由来についてはあまり深く考えていませんでした。
むきになるよね
そういうちょっとした疑問に!
気になったことは
そのままにしない方がいいよね
「むきになる」という言葉の意味、語源の由来について考えてみましょう。
「むきになる」の意味
「むきになる」とは
客観的には、そうまでする必要はないと思われるのに、本気になって対抗的な言動をする。
新明解国語辞典
とあります。
小さなこと、些細なことに本気になって怒ったり、反抗したりすることですね。
客観的にはそうまでする必要はないのに・・というのがポイントです。
周りから見ていると、「なぜそこまで?」と不思議に思うようなことに本気になるのが「むきになる」ということなのです。
「むきになる」の語源
「むきになる」は「向きになる」と書きます。
なぜ「向き」という字を使うのか、そこに語源につながる由来があるように思います。
「向き」とは方向のことですが、なぜそれが些細なことに本気になることなのか・・。
語源として伝えられているのは、本気になって対抗的な言動をするためにもっぱらそっちを向くからだと言われています。
本気で対抗するというのは、その相手のほうを向いて、言い返したり、言い負かそうとする態度ですから、それが「向きになる」という言葉になったと考えられています。
「向きになる」の類語
「向きになる」という言葉の意味に全く重なるわけではないとしても、同じような意味で使われる言葉はほかにもあります。
いくつか見てみましょう。
躍起になる
躍起になるとは、向きになっている様子としても使います。
向きになって焦っている様子や、意地になってがむしゃらに集中することです。
目の色を変えて
目の色を変えてとは、血眼になってなど、必死な様子をあらわします。
向きになっている表情は、まさに目の色を変えている様子なので、類義する言葉と言えるでしょう。
大真面目に
大真面目にとは、少し「向きになる」とは意味が違うように思いますが、相手が冗談交じりの軽口で言ったことに本気で大真面目になって返す様子をあらわすので、重なる部分もあるのではないでしょうか。
形振りかまわず
形振りかまわずとは、世間体、体裁などどうでもよくなるほど、何かにこだわり、必死になる様子です。
小さなことに向きになって、形振り構わずに対抗する様子は、類義する部分もありますね。
まとめ
「むきになる」とは「向きになる」
語源はもっぱらそちらを向いて、本気になって対抗的な態度をする様子が由来なのですね。
向きになるには、何か理由があるとは思いますが、客観的には「どうでもいいこと」と思われることが多いので、冷静になることも大切だなとこの言葉の由来を知って感じたことでした。
参考になれば幸いです。