「いたちごっご」と言えば、いつまでも終わらないという意味で使われますよね。
イタチという動物が使われているので、「いたちごっご」という言葉が生まれた由来は、イタチに関係すると思っている方が多いのではないでしょうか。
普段からよく使われる言葉ですが、「いたちごっご」の正しい意味や語源、使い方についてはあまり深く考えたことがありませんでした。
今回は「いたちごっご」の意味や語源について、調べてみました。
興味のある方は参考にしてください。
「いたちごっご」の意味とは
「いたちごっご」のは、
いつまでも同じことの繰り返しで終わらない。
という意味です。
世間で広く理解されているので、間違った使い方をされることもほとんどありません。
「いたちごっご」の語源とは
「いたちごっご」の語源は、動物のイタチが関係していると思っている人が相当数いるでしょう。
ですが、イタチという動物が語源に直接関係しているわけではありません。
この言葉の語源は、江戸時代に子供たちの間で流行した「いたちごっご・ねずみごっご」という遊びが由来なのです。
二人が向き合い、「いたちごっご、ねずみごっご」とリズムを付けて唱えながら、相手の手の甲をつまみ、手を重ねるという遊びです。
このような手遊びは、現代にも伝わっているものがありますが、「いたちごっご、ねずみごっご」という遊びを知っている人はほとんどいません。
そのため、語源が子供の遊びだったということは、あまり知られていないのです。
その遊びを始めると、なかなか終わらずにいつまでも続くことから、「いたちごっご」という言葉が使われるようになったのです。
イタチを追いかけても捕まえられないから終わらないから・・というような由来ではないのですね。
「いたちごっご」の使い方
「いたちごっご」の使い方を例文で見てみましょう。
例文①
家の前の街路樹の葉がそろそろ落ち始めたな
また掃除が大変よ
葉が全部落ちるまでは毎日掃除してもいたちごっごだからな
例文②
ワクチンを開発しても、ウイルスが変異したらどうなるんだろう
どんどんワクチンをバージョンアップするしかないんじゃないのかな
それじゃいたちごっごでいつまでもウイルスとの闘いは終わらないんだね
このように、「いたちごっご」を使う時は、「終わって欲しくないこと」や「いつまでも続いて欲しいこと」には使いません。
楽しいことなら、ずっと永遠に続いて欲しいと思いますが、そういう意味では使わない言葉です。
「いたちごっご」の類義語
「いたちごっご」と同じように、いつまでも繰り返しで終わらないことを表す言葉を集めてみました。
水かけ論
「水かけ論」の意味や語源はこちらに詳しく書いています。
押し問答
「押し問答」とは、お互いが交互に同じ力で押し合うことをです。
いつまでも決着がつかない問答が由来です。
埒があかない
「埒があかない」は、終わらないというよりも、解決しないという意味です。
「埒があかない」の意味や語源はこちらで書いています。
まとめ
「いたちごっご」の語源は、子供たちの楽しい遊びが由来だったなんて、今の使い方からは想像できませんね。
楽しいから終わらなかったのか、勝敗が着かないような遊びだから終わらなかったのかわかりませんが。
とりあえず動物のイタチとは無関係なのは確かなようです。