「そんなに堅苦しく考えないで、もっとざっくばらんに話し合おう」など、「ざっくばらん」という言葉は使われます。
一般的に使われる言葉として、ほとんどの方たちが同じ意味で使っていると思います。
ですが、「ざっくばらん」の正しい意味や語源などに疑問を持った方もいるのではないでしょうか。
今回は「ざっくばらん」の意味や語源、また類義語についてまとめてみました。
興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
「ざっくばらん」の意味とは
「ざっくばらん」とは、
親しい間柄にあって、何でも思ったことを、遠慮せずに言い合う様子
という意味の言葉です。
ほとんどの方が「ざっくばらん」の意味はこのように理解して、使っていると思います。
「ざっくばらん」の語源とは
「ざっくばらん」の意味はわかっていても、語源を問われるとハッキリこたえられる割合はかなり少ないのではないでしょうか。
語源は何なのか、どんなことが由来になったのか調べてみると、いくつかの説が伝わっています。
その中でも有力な語源とされているのは、心を開くという意味を表すための「ざっくり」と「ばらり」です。
心をざっくり割ってばらんと開き、遠慮なく心のうちを見せ合う様子こととして江戸時代には「ざっくばらり」という言葉がすでに使われたと言われています。
「ざっくばらり」が変化して「ざっくばらん」になったと考えるのが、有力な語源ではないかと言われています。
「ざっくばらん」の類義語
「ざっくばらん」の類義語は数多くあります。
とても親しい間柄では「ぶっちゃけ」とか「本音では」などでしょう。
他にもいくつかあげてみます。
忌憚のない(きたんのない)
忌憚(きたん)とは、遠慮や控えるという意味です。
ということは、「忌憚のない」は「遠慮のない」という意味になります。
「忌憚のない意見が聞きたい」
このような使い方をします。
胸襟を開いて(きょうきんをひらいて)
胸襟(きょうきん)とは、胸の中、心のうちのことです。
つまり「胸襟を開く」とは「心を開く」という意味になります。
「やっと胸襟を開いてくれた」
このような使い方をします。
腹蔵なく(ふくぞうなく)
腹蔵(ふくぞう)は、本音を見せずに隠すことです。
なので「腹蔵なく」とは、本音を隠さずに見せるという意味です。
「すべて腹蔵なく話すつもりです」
このような使い方をします。
「ざっくばらん」の誤用に注意
「ざっくばらん」の意味を間違って理解している人はほとんどいないと思っていましたが、最近は誤用されることがあるようです。
それは、「ざっくりとした」という意味として使われることです。
「ざっくり」とは、大雑把なとこです。
「ざっくばらん」の語源は「ざっくり」ですが、これは「割る」という意味なので大雑把なことを表す「ざっくり」とは違います。
「ざっくりしてるな」とか「大雑把だな」という意味のつもりで「ざっくばらん」を使わないように気を付けましょう。
まとめ
「ざっくばらん」という言葉は、悪い意味ではありません。
心のうちを開いて遠慮なく、何でも言い合える関係性を表します。
それは無遠慮で無礼な態度とは違うので、勘違いしないようにしたいですね。