お坊さんや和尚さまなど呼び方の違いとは?見分ける方法はあるの?

ことばの雑学

日本では仏教徒が多いのに、仏教についてあまり詳しく知らない人の方が大半という不思議な国です。

もともとインドで生まれた仏教が、中国から日本に伝わり、日本独自の仏教になっています。

しかも宗派が沢山あるので、その宗派ごとに決まりがありますから、ものすごく複雑なんです。

仏教のことを詳しく勉強するのは、きっとかなり覚悟を持って挑まないと無理でしょうから、私は諦めます。

でも、身近な疑問は調べてみたいと思います。

仏教に関する疑問は、お坊さん、和尚さん、ご住職、僧侶などの呼び方です。

なぜ呼び方が色々あるのか調べてみました。

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お坊さん

お坊さんは、親しみやすい呼び方ですよね。
子どもの頃にはお坊さんと呼んでいた人が多いでしょう。

坊主頭のもとになったのがお坊さんです。

もともとは、仏教の寺を「坊」と呼んでいたので、坊で仏に仕える人のことをお坊さんと呼ぶようになったというのが有力な説です。

坊主というのは、坊に住んでいる主のことです。

お坊さんは出家して頭を剃るので、小さな男の子が髪を短くしていること坊主頭というようになったのです。

和尚さん

和尚さんは、和上と書くこともあります。
宗派によって呼び方も違うようです。

お坊さんは仏門に入った人に親しみを込めた呼び方で、明確な資格とか位がないのに対して、和尚さんは住職の資格をもっている人ということになっています。

住職

お寺に住み込んでいるお坊さんのことを住職と言いますが、住み込みで修行中のお坊さんのことは住職とは呼びません。

住職は代表という立場の人と考えるのが一般的です。

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僧侶

僧侶は、何となく位の高いお坊さんのことのようなイメージがありますが、じつはお坊さんと同じく、出家して修行した人には全て僧侶が当てはまります。

ただし、僧侶ではなく「僧」が本来の呼び方だということです。
小さな男のことを「小僧」と呼ぶことがありますが、これは仏教からきています。

仏教の修行をしている若い僧のことを小僧と呼んでいました。
そこから、子供のころから丁稚奉公に出された男の子のことを修行中という共通点から「小僧さん」と呼ぶようになったのです。
小さな男の子のことを「坊主」とか「小僧」と呼ぶのはなんとなく乱暴で下品な感じがしていましたが、仏教の僧がもとになった呼び方だとわかると、イメージが逆転しますね。

まとめ

お坊さんや和尚さんなど、呼び方が沢山あるのは、仏教が日本に伝わってから1000年以上もの年月を経て、宗派が分かれたりすることで呼び方にも多くのバリエーションが増えたと考えられます。

難しいことはわからないので、お坊さんや僧侶など、宗派の垣根のない呼び方が世の中に浸透しているのでしょうね。