くしゃみが出る、のどが痛い・・そんな症状を感じると「風邪ひいたのかな」と言いますね。
ここで疑問を感じたのはきっと私だけじゃないはず。
なぜ風邪は「ひく」というのでしょう。
なぜ?か・・
考えたことなかった
言われてみれば・・ですね
当たり前すぎて疑問に思うことないのかも知れませんが、疑問に思ったら調べてみないとすっきりしないので、なぜ風邪は「ひく」なのか調べてみました。
風邪を「ひく」は「引く」
風邪を「ひく」や「ひいた」は「引く」を使います。
つまり、吸引や引き込むという意味なのです。
例えばインフルエンザのような感染症は「罹る」です。
「インフルエンザ引いた」とは言いませんよね。
なぜか風邪だけは「引く」を使われ続けているのです。
風邪を引くはいつから
風邪を「引く」と言われるようになったのはいつからなのか、その歴史を調べてみると諸説ありましたが、中国から伝わったと言われています。
中国では、風によって邪(よこしま)なものが運ばれ、それが病気の原因になると考えられていたそうで、そこから「風邪」という言葉になり、邪なものを体内に引き込むことで具合が悪くなることから「風邪を引く」というようになったという説があります。
風邪という病名はない
風邪を引いたかも?と思って薬局に行くと、数えきれないほどの風邪薬が並んでいます。
コマーシャルでも盛んにやってます。
病院へ行く人もいるでしょう。
風邪ですね
と言われて薬を処方されることもありますよね。
なのに、風邪という病名はないというのです。
たしかに医師から「風邪ですね」と言われたのに、どういうことなんだ!!と思いますが、つまりは正式名称が違うということ。
正式には風邪症候群と言うのだそうです。
風邪はウイルスに感染によるものなのですが、ウイルスの中にはかなり強力なものがあります。
代表的なものがインフルエンザです。
大正時代に世界で大流行したインフルエンザはスペイン風邪と呼ばれていたことからもわかるように、日本では風邪という俗称の定義がとても広いのですね。
2020年から数年にわたって世界中を大混乱と恐怖に陥れた新型コロナウイルスですが、コロナウイルスというのはこれまでに何種類も確認されていて、風邪と呼ばれる呼吸器系の症状を引き起こす多くの原因がコロナウイルスだったので、風邪とひとことでまとめるのは難しいのです。
つまり、鼻や喉など呼吸器系に炎症を起こすような感染症のことを総じて風邪と言いますが、軽い症状でおさまるのは普通感冒、重い症状を起こしやすいものはインフルエンザのように分けて呼ばれているのです。
インフルエンザも新型コロナウイルスも罹患すれば「罹った」であり、「引いた」とは言いません。
まとめ
当たり前になりすぎているけれど、風邪というのは病名ではないという事実。
そして「引く」のは風邪だけであり、他の病気には用いないということもわかりました。
病気の原因がなんなのか解明される前は、邪悪なものが体を蝕むと考えられてきたのでしょう。
しかし、病気という字を見ればピンときますが、「病は気から」と言います。
邪悪なもので心が弱ると体にも影響するというのは否定できませんから、まったくお門違いでもないのではないでしょうか。