あっけらかんとした性格とかあっけらかんとした人柄など、「あっけらかん」はとてもポジティブで小さなことにクヨクヨしない人に対して使うことが多いですが、それはじつは変化した使い方のようです。
もともとの使い方とは変化していく言葉はとても多いですから、あっけらかんも変わってしまったようです。
あっけらかんという表現のもともとの意味や使い方について調べてみました。
あっけらかんの今の使い方
あっけらかんの今の使い方は、ものごとにこだわって考えすぎたりしない様子に対して表す言葉として使います。
例えば、受験生が志望校に落ちたのに、「まっ、いっか~。どこか一つくらいは受かるでしょ!」と落ち込みもせずに明るく過ごしていたりする子供にたいして、
「受験に失敗したのに、うちの子ってばあっけらかんとしているのよ」と言うとか。
他にも、仕事上でもよく使われます。
ミスしてもあっけらかんとしているとか。
要するに、今の使い方は「能天気」で「前向き」で「ポジティブ」で「凹まない逞しいメンタル」と表現される人や様子にたいして「あっけらかんとしているよね」と使うことが一般的です。
あっけらかんの本来の意味
あっけらかんという言葉は、あまりにも驚いた時などにぽかんと口を開けたまま何もできずに動けなくなってしまった様子を表現しています。
あまりにも意外なことが起こると、驚きのあまり口をぽかんと開けてフリーズする様子を示す表現だったのです。
なぜあっけらかんという表現になったのか、その由来には諸説ありますが、「呆気にとられる」という言葉にも使われるように、「あっけ」とは口を開けることの訛りだったという説があります。
あっけらかんと呆気にとられるが意味も含めて混同されて現在のような「あっけらかん」の使い方になったと考えられています。
あっけらかんが変化した理由
「呆気にとられる」と「開いた口が塞がらない」が混ざり合うようになり、何の悩みもない人に対して「あっけらかんとした人」などと使われるようになったようです。
たしかに、ネガティブで小さなことにもクヨクヨしてしまう性格の人間から見ると、こだわりもなく何でも前向きに考えられる人は羨ましいと思う反面、「よくそんな風になれるよね」という引いた感じで呆気にとられます。
とくに驚いて口を開けているわけじゃないのに、あっけらかんと表現されるのは、見ている側が半分呆れてしまうので、あっけらかんとさせられることが使い方が変わったのではないでしょうか。
まとめ
あっけらかんの意味について調べてみると、「そんな細かいことを調べなくてもいいでしょ」とあっけらかんと言われてしまいそうです。
あっけらかんの本来の意味を知ると、今までの使い方をしても良いのかな?と心配になりそうですが、現在はあっけらかんの使い方は本来の意味に限らなくても問題ないそうです。
個人的には、あっけらかんとした性格の人は羨ましいし、心配性でクヨクヨする性格から見れば魅力的ですね。