ねこばばをするとはどんな意味?猫とどんな関係があるの?

ことわざ・慣用句

ばばするとは悪い意味で使います。

漢字で書くと猫糞となるそうです。

猫の糞のことなんですよね。

それがねこばばするという言葉の語源なのですが、猫とどんな関係があるのでしょうか。

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ねこばばの意味

ねこばばするとは、悪いことを隠して知ら存ぜぬを通すことです。
悪事を隠すというのがねこばばの意味です。

ねこばばするというのは、落とし物を拾った時などに、人の物だと分かっていて自分の物にしてしまうことです。

いずれにしてもねこばばは良いことではないですね。

ねこばばの由来になった猫の習性

ねこばばのもとになったのは、猫が自分の糞尿に砂をかけて隠そうとする習性からというのが有力な説です。

たしかに猫は糞尿を隠そうとします。

用を足す前には、砂を掘って隠しやすくしますから、そのまま放置するよりも行儀が良いような気がしますが、これは猫好きの考え方でしょうね。

猫が苦手な方は、野良猫が庭先で糞尿を隠しているかと思ったら腹立たしいのかも知れません。

すみません、猫好き代表というわけではないですが、野良猫さんに代わって謝罪します。

でも野良猫を増やすのは人間なので、無責任な人間を責めてくださいませ・・。

話はズレましたが、ねこばばの由来になった猫が糞尿を隠す習性が、悪事を隠すということに重なったわけですね。

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猫が糞尿を隠す理由

ねこばばする、ねこばばを決め込むとは、悪事を隠して知らん顔、人の物をこっそり自分の物にしてしまうという悪い意味の言葉ですが、猫は悪いことをするつもりで糞尿を隠しているわけではありません。

猫が糞尿に熱心に砂をかけて隠す理由として2つの説が有力視されています。

この説を知ると、ねこばば(猫糞)が悪い意味の言葉として定着していることが猫に申し訳ない感じもします。

存在を隠す説

猫は基本は争いが嫌いな生き物です。
発情期のメス猫を奪い合ったり、テリトリー争いでもない限り、あまり争わない生き物です。

他の動物とも争いたくないので、自分の存在を隠そうとしてニオイを発する糞尿を隠しているというのがもっとも有力な定説です。

もともと人間の近くで生きている猫のルーツは砂漠地帯で生きていた猫だったと言われています。
砂が多い地域で生きているので、今でも猫は砂があればそこをトイレとして使おうとする習性が残っているのです。

遠慮している説

ニオイを隠して自分の存在を隠すというのが猫が糞尿に砂をかける理由だと思われていますが、もう一つの説も最近では有力視されています。

猫は群を作らない生き物で、単独行動をしますが、同じテリトリー内で複数の猫が鉢合わせしないように慎重に行動していることが分かってきました。

食料を奪ったり、メスを奪い合ったり、居心地の良い場所を奪ったりするような争いが起こる場合はケンカになりますが、強いオス猫がその地域のボス的な存在になります。

そのような猫の行動を観察すると、ボス猫は糞尿を隠さないこともあるそうです。

自分よりも強い猫がいなければ遠慮がなくなるのでしょうか。

まだこの説に関しては疑問視する意見も多いですが、狭い地域で複数の猫が生きているような場所では、そのようなボス猫特有の行動もあるのかも知れません。

そう考えると、ボス猫以外は自分よりも強い猫に対して遠慮して隠しているかも知れません、

まとめ

ねこばばなんて悪い言葉の由来になるのは、猫が人間のすぐ近くで生きている動物だからでしょう。

猫がことわざや慣用句によく登場するのは、人と猫の距離感を表しているのではないでしょうか。