出身地とは生まれた土地のことではないの?出身の意味とは!

ことばの意味

私の出身地は○○県です。
私は●●地方の出身です。

このように、出身地とか出身とは生まれ育った場所を伝える時に使うのではないでしょうか。

では出身地と出生地の違いとなると?

ちょっとややこしくなってきますね。

出身地の正しい意味について調べてみました。

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出身とは

出身地とは、生まれた土地のことです。
それが原則ですが、生まれただけで実際に育ったのは別の土地というケースもあります。

例えば親の都合で海外で生まれ、物心つく前に日本にきて育った場合などは、出身地の海外は自分には全く馴染みのない土地になってしまいます。

このようなケースでは、生まれた土地ではなく育った場所を出身地というのです。

出身地に関することでは、歴史上の人物の出身地を巡って色んな論争があります。

徳川家康の出身地については、愛知県三河地方と静岡県の浜松周辺で双方が出身地と言ってます。

正確には、徳川家康は三河の松平家の領地だった場所で生まれていますので、出身地は愛知県なのです。
ですが、三河の国の松平家は尾張の織田家と駿府の今川家に挟まれていたため、家康は幼少のころから人質として今川家で育った経緯があります。

織田信長が桶狭間の合戦で今川義元を討つまでは、徳川家康は今川家に逆らえなかったのです。

桶狭間の合戦から時は流れて戦国時代は終わり、徳川家康は江戸に幕府を構えて天下を治めました。

隠居後は静岡県にあたる駿府城で過ごした時期が長かったので、徳川家康の出身地は静岡県だと言うわけです。

ですが、愛知県の人たちからすれば面白くありません。
どちらも徳川家康の出身地で間違いないのですが、過ごした時間の長さだけで比較すれば、静岡県に軍配が上がるのでしょう。

どうしてもこの論争に決着をつけるとすれば、徳川家康の出生地であり、先祖代々のルーツは愛知県の三河地方、出身地は静岡県という具合になるのでしょう。

そもそも静岡県でも浜松市くらいまでは、東三河に含まれる地域であったので、県境で分けられたことでこんな論争が後々まで続くことになったのでしょう。

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出身は土地だけではない

出身というのは土地のことだけではありません。
出身地となれば土地のことですが、○○出身には学校やグループなどにも使えます。

 

社会人になると出身大学が同じだと親しくなりやすいので、まず出身校を聞く人も少なくないでしょう。

大きな企業では○○大学出身者だと上司からも目をかけられるなんてこともあります。

出身とはその人の素性を知る上で一番聞きやすくて、コミュニケーションのきっかけになることなので、とても便利ですよね。

まとめ

自分自身の出生地と出身地が別々でも、大した問題にならないのに、歴史上の偉人にはムキになるなんて面白い話です。
没後何百年も経って、自分たちの土地が出身地だと誇らしく思えることが素晴らしいと思います。

そういう意味では、徳川家康はやはり日本の歴史上で大きすぎる存在なのかも知れません。