ことわざには、隠れた意味が込められていることがあるので、文字通りの意味で理解すると間違えることがあります。
わかりやすく引き合いに出すことで伝えやすくするのがことわざですが、ちょっと理解するのが難しいものがあるのも確かですよね。
うん、ちょっとまわりぐどいものがある
わざわざことわざにしなくてもわかりやすいものがあるよ
まあ、それを言ってしまえば元も子もないですけど・・。
ですが、病む身より見る目ということわざは、比較的わかりやすくて、ストレートな表現ではないかと思います。
病む身より見る目の意味とは
病む身より見る目とは、病気になる本人は辛いのは間違いないけれど、近くで病気に苦しむ人を看病する立場もツラいという意味です。
こんなことを言うと病気に苦しむ方から叱られそうですが、近くにいても何もできないのはとても苦しいものです。
とくに子供が病気になった時などは、親は看病するだけで苦痛をとってあげられないと辛いものです。
自分が身代わりになってあげられたらどれほど気持ちがラクになるかと本気で思うものです。
病む身より見る目とは、大切な人が病気になった時にそばで見守るの気持ちを表現することわざなのですね。
看病する人の気持ちを表す「人には飽かぬが病に飽く」についてはこちら。
病む身より見る目の使い方
病む身より見る目ということわざは、病人の前で使うのはダメでしょう。
ことわざになるほど人に共感される気持ちだとしても、病気に苦しんでいる本人から言わせれば、「一番苦しいのは病気になった人なのに!何言ってんだ!」と怒りを生むことになってしまうでしょう。
苦しい時には冷静な判断ができなくなったり、些細な事でイライラすることもあるので、神経を逆なでる可能性のあることわざを目の前に言うこともないでしょう。
病は主なしとも
病気になる人と健康な人の違いはなんなのか、病気になると考えてしまうことがあります。
なぜ人生はこんなに不平等なのだろう・・って病気になると考えてしまいますよね。
ですが、病む身より見る目にのことわざにあるように、見ていることしかできない人もとても辛い気持ちを抱えていることは理解して欲しいですね。
それに、病に主なしということわざもあります。
このことわざの意味は、病はいつ誰の身に起こるのかわからないということです。
昨日まで、看病する立場だった人が翌日には看病される立場になることだってあるのです。
とくに日本人に2人に1人はがんになる時代と言われるようになったので、いつ自分が病む身になるのか予測できないのは怖いですね。
まとめ
病む身より見る目ということわざは、家族や友人、恋人が病気になった経験がある方ならきっと共感できるでしょう。
何もできなくて、見ているだけで苦しいと思うのは仕方ないのですが、近くで励ますだけでも自然治癒力をアップさせる効果は期待できると思います。