袖の下に回る子は打たれぬとはどんな意味のことわざ?

ことわざ・慣用句

ことわざの意味は少しひねってあるものが多いので、言葉を聞いただけでは理解できないものが沢山あります。

袖の下に回る子は打たれぬということわざも、そのままではピンとこない人が多いのではないでしょうか。

袖の下に来ると、近すぎて打てないってことなのかな

そもそも打つって叩くってことでしょ。叱るってことかしら?

袖の下に回る子は打たれぬの意味を調べてみました。

スポンサーリンク

袖の下に回る子は打たれぬとは

袖の下に回る子は打たれぬということわざの意味は、親の気持ちを表しています。

親が子供を叱ろうとしたとき、叱られまいとして逃げ回る子供は追いかけてつかまえてでも叱ろうとします。

ですが、叱ろうとしたときに親の袖にしがみつくようにすがる子供に対しては、愛おしさが勝ってしまい叱る気が失せてしまうという意味です。

親は子供をしつける役目があるので、どんなに可愛くても間違ったことをした時には叱らないといけません。

でも、子供が親に叱られるのを怖がって逃げるのではなく、大好きなお父さんやお母さんに叱れらることを悲しんで袖にすがりつけば、思わず抱きしめてしまいたくなるでしょう。

そこは親として厳しくしないといけないのはわかっていても、子供の愛らしさには負けてしまうという親心を表すことわざなんですね。

スポンサーリンク

どんな使い方をする?

袖の下に回る子は打たれぬは、親の心を表現することわざですが、親子関係に限ったことじゃなく、色んな場面で使えます。

例えば社会人になって職場の先輩や上司の立場でも使えます。

後輩が失敗した時に厳しく注意しようと思っていたのに、素直に反省して、自分を慕っている様子を見せられれば、厳しい口調で注意する気もなくなってしまいます。

要するに、袖の下に回る子とは、目上の人の心をつかむのが上手な人のことです。

世渡り上手で甘え上手な人柄の後輩や部下がいると、袖の下に回る子は打たれぬということわざを使うような場面に出くわすかも知れませんね。

スポンサーリンク

袖の下に回る子は打たれぬと似た意味のことわざ

似た意味のことわざには、

「杖の下に回る犬は打たれぬ」

「尾を振る犬は叩かれず」

「怒れる拳笑顔に当たらず」

などがあります。

最後の怒れる拳笑顔に当たらずというのは、対等な立場の人同士でもあることです。

どんなに怒っていても、相手がニコニコと笑顔で対応されると、怒っていることすらバカバカしくなります。
笑顔は最強ということでしょう。

「茶碗を投げば綿で抱えよ」という言葉も似た意味があります。

まとめ

袖の下に回る子は打たれぬということわざを使いたくなるような可愛げのある人になれると、ラクに生きられるのかも知れません。

思った以上に深いことわざだと思ってしまいました。