【所変われば品変わる】ということわざにはどんな意味があるの?

ことわざ・慣用句

「所変われば品変わる」ということわざがあります。

ことわざの意味は、そのままストレートに受け取ってはいけないことがあるのですが、このことわざに関してはそのままです。

場所が変われば、同じ名前のものでも違う品物になることを現しています。

意味は難しくないのでわかりますが、具体的に同じ名前のものなのに、場所が変わると違う品物になるのはどんな物があるのでしょうか。

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桜餅

所変われば品変わるということわざで一番最初に思いついたのが桜餅です。

関西の桜餅しか知らなかった私は、関東で生活するようになって桜餅の形状が全く違うことに驚きました。

これは全国的にもこの頃では有名な話なので、知っている人も多いと思いますが、簡単にご説明します。

日本で和菓子が最初に生まれたのが京都の道明寺というお寺だったと言われています。

道明寺粉というもち米で作ったお餅で餡子を包んみ、桜の葉を塩漬けにしたもので包んでいるのが西日本で食べられている桜餅です。

どこから境目になるかわかりませんが、愛知県で育った私は関西の桜餅しか食べたことがありません。

これに対して、関東の桜餅が小麦粉を薄く焼いた生地で餡子を包み、同じく桜の葉を巻いています。

関東で桜餅を始めて作った人が長明寺のお寺の参道で売ったら大人気になったことから、関東の桜餅のことを長命寺と呼ぶこともあります。

関東で関西の桜餅も売っていますが、道明寺とわざわざ書いてあるので、関東では関西風はまだなじみが薄いようです。

桜餅の東西の違いや、そもそもの起源は諸説ありますが、道明寺との差別化を図るために長命寺と命名したという説もあります。

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天ぷら

天ぷらと言えば、全国的に同じものだと思います。

ですが大阪でははんぺんなどのいわゆる練り物を油で揚げたものを天ぷらと呼んでいます。

さつま揚げという地域特有の呼び方をすることはありますが、はんぺんなどを天ぷらと呼ぶのは大阪を中心にした地域だけです。

そもそも天ぷらはポルトガル語のtemperoが語源になったという説があります。

調理で熱した油に入れて揚げるという方法がなかったため、油で揚げた調理のことを天ぷらと呼びようになったと言われています。

他にも説はありますが、何が語源になったのか確かなことは確定していません。

今のように小麦粉を水で溶いたものを衣にして油で揚げる天ぷらは、江戸時代の立ち食い屋台が発祥だと言われています。

その前から大阪では練り物を揚げたものを天ぷらと呼んでいたと伝わっています。

ポルトガル語が語源の言葉をチェック!

かつ丼

かつ丼と言えば、とんかつを卵でとじてご飯に乗せたものが一般的ですよね。

しかしこの卵とじタイプのかつ丼ではないかつ丼の方がメジャーな地域があります。

地域としては、長野、山梨、福井は形状は少しずつ違いますが、とんかつをソースで味をつけてご飯の上に乗せるタイプです。

ソースかつ丼と呼ばれるようになりましたが、このソースかつ丼が一般的な地域では、卵とじタイプのことを煮かつ丼と呼んでいます。

なぜ一部い地域だけにソースかつ丼が定着したのか不思議ですが、関東でも埼玉の秩父ではとんかつをご飯に乗せたソースかつ丼タイプが名物となっています。

まとめ

所変われば品変わるということわざから、どんなものがあるのか探してみても、食べ物しか見つけられませんでした。
食いしん坊だからでしょうね、お恥ずかしい。

ただ、調べるうちに、同じ食べ物なのに地域で名前が違う物の方が多いことがわかってきました。

これについては、また別の機会に調べてみることにします。