ご飯を握ったものをおにぎりと呼びますよね。
コンビニなどで生まれているのもおにぎりと表示されています。
ですが、おにぎりの他にもおむすびと呼ぶこともあります。
同じご飯を握ったものなのに、どうして呼び方が違うのでしょうか。
もしかしてカタチとか材料に違いがあるのか、それとも地域によって呼び方が違うのか。
おにぎりとおむすびの違いについて調べてみました。
おにぎりとおむずびの違い
おにぎりとおむすびは、形状や作り方などに違いはなく、同じ物のことです。
地域によっては、丸く握るのと三角に握るのとで呼び方を分けているところもあるそうですが、おにぎりという呼び方をするようになったのは江戸時代になってからで、おむすびの方がずっと古くから使っていた名称です。
おむすびの由来
おむすびは「お結び」と書きます。
その由来は農家が豊作のために神様とのつながりを結ぶという意味から始まった呼び方です。
豊作を願い、お礼をするためのお供えしたものが始まりだったと考えられています。
収穫したお米を山のように盛ってお供えしたことがお結びの始まりだったというのが有力な説です。
古事記に「御結び」というお供えのことが記されているので、とても古くから存在した言葉だったのですね。
おにぎりの由来
おにぎりは握り飯の女言葉として広まったと言われています。
握り飯は携帯用の食糧として使っていました。
江戸時代には、握り飯を持参して仕事に出かけることが広まっていたようです。
女性が握り飯を作る時に女言葉として「お」をつけておにぎりというようになったと言われています。
海苔を巻くようになったのは?
おむすび、おにぎり(握り飯)でも、海苔を巻くことは共通しています。
海苔なしもありますけどね。
海苔を巻くようになったのは、海苔の収穫が盛んになった江戸時代からです。
とくに江戸の町は海が近く、現在の東京湾は埋め立てられるまでは海苔が採れたそうなので、江戸時代の中期以降になると、おにぎりに海苔を巻くことが一般的に広まりました。
携帯食として便利だったおにぎりなので、海苔で巻かれると崩れにくく、外でも食べやすいので、それが一気に広まるのも納得です。
握るといえば寿司
握り寿司は江戸時代に屋台で生まれたものだと言われています。
江戸前の寿司は、握った酢飯の上に魚などを乗せていますが、現在のような小さな酢飯ではなく、江戸時代にはかなり大きめな握り寿司だったようです。
おむすびのことを江戸時代に握り飯と呼ぶようになったのは、握り寿司が先だったという説もありますが、確かなことはわかっていません。
ですが、握り寿司→握り飯→おにぎりになったと考えれば自然な流れのような気がします。
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まとめ
おむすびもおにぎりも同じ物だということで、とくに呼び分けることもないようです。
好みの問題ですかね。