大相撲ファンなら、「猫だまし」と聞いてすぐに相撲の戦い方のことだとわかると思います。
でも、お相撲にあまり詳しくない人は「猫だまし」がワザの名だとは思わないかも知れませんね。
しかし、相撲の戦い方の1つに「猫だまし」と呼ばれるわざがあるなんて、不思議だと思いませんか?
なぜ「猫だまし」と呼ばれるようになったのか、語源を探してみました。
「猫だまし」とは
「猫だまし」というのは、相撲の戦い方の一つなのですが、いわゆる「決まり手」ではありません。
ですから、たとえ「猫だまし」で勝利したとしても、決まり手として記録されるわけではないようです。
「猫だまし」という戦法について話題になったのは、今では青汁のコマーシャルでおなじみの舞の海さんが使った時です。
舞の海さんといえば、当時の入門資格である身長170㎝にわずかに届かなかったので、頭皮にシリコンを埋めて入門検査を突破したことでも話題になりました。
つまり、大相撲界では小柄な力士だったのです。
身体の小さな力士が、巨漢力士と戦うためには、工夫をして奇襲を仕掛けることもあります。
舞の海さんが「猫だまし」というワザを使ったのも、小柄な身体を生かして、素早い動きで相手を倒す工夫をしたからです。
「猫だまし」とは、相手の力士の目の前で両手を叩いて驚かせて目を閉じさせ、その一瞬で相手の隙をついて戦うという方法です。
「猫だまし」問題とは
「猫だまし」は、小兵力士が大きな身体の力士に対してすることが前提なので、逆のパターンであれば「卑怯」だと批判の対象になるのです。
また、横綱や大関などの位にある力士が、自分よりも下の番付の力士にするのも酷評の的になります。
白鵬が「猫だまし」を使った時には、相撲界がザワザワしたほどです。
小柄な力士が奇襲を仕掛けて大きな力士を倒すのは、見応えがあって盛り上がるのでしょうね。
「猫だまし」の語源になったのは
「猫だまし」の語源は、やはり動物の猫が由来であることは誰もがわかると思うのです。
ただ、「猫だまし」の語源になるような仕草は、複数の猫と暮らしている私にはわかりません。
一説には、ねこじゃらしを使って猫を遊ばせようとすると、猫が前足を上げてねこじゃらしを挟んで掴もうとする仕草が、猫だましの時の動きに似ているとか。
他には、ねこじゃらしを獲物と勘違いしてつかまえようとして前足を上げて立つ様子が、「猫だまし」をされて一瞬茫然と立ち尽くす様子に似ているからとも言われています。
どちらの説も、「なるほど」と腑に落ちる説ではないのですが、猫のように素早い動きをする生き物と、相手の意表を突く素早い動作は重なるのかも知れませんね。
まとめ
「猫だまし」のように、相撲の戦い方には由来を知りたくなるような不思議なワザが沢山あるそうです。
相撲には、あまり興味はないけれど、ワザの語源はちょっと知りたくなりました。
またの機会に調べてみようと思います。