「本命」と言えば、ほんとに好きな人のことを「本命の人」と表現することが多いですよね。
「僕の本命の人はあなたです」と言われれば、それは愛の告白となりますよね。
ですが、「本命」は好きな人のことを表す以外にも、色んな使い方をします。
受験生が「本命の大学に合格した」とか、就職活動では「本命の企業の面接に行く」など。
「本命」の使い方が幅広いのは、本来の意味と今の使われ方が違うからではないでしょうか。
ほんとはどんな意味だったのか、「本命」の意味や語源について調べてみました。
「本命」の語源
「本命」は「ほんめい」と読んでいますが、語源を調べてみると「ほんみょう」と読んでいたようです。
「本命」の語源とされている「ほんみょう」とは、自分が生まれた年の干支のことを指していました。
丑年生まれなら丑の年、申年生まれなら申の年が本命です。
干支の生まれ年のことを「本命」だったのが、いつのまにか意味が変わったのかは、次の項でご説明しましょう。
「本命」の意味
自分の干支の年のことを「本命」と言っていたのが、いつの間にか意味が変化していきます。
それは、生まれ年の本命は12年に1回しか回ってきません。
昔は本命は当たり年と言われていて、運勢が強くなると考えられていたのです。
そのため、大きな決断をしなければいけないことを生まれ年の本命にするなど、強い運気アップが期待されていました。
そのことから、勝負事などに「本命」という言葉が使われるようになったと言われています。
たとえば競馬や競輪、競艇などで一番に予想される枠のことを「本命」というのも、干支の生まれ年が語源なのです。
最有力候補のことを本命と呼ぶようになる頃には「本命」は「ほんみょう」から「ほんめい」と読まれるようになりました。
今では「本命」のことを「ほんみょう」と読むことは、ほとんどなくなりましたね。
義理チョコと本命チョコ
「本命」と聞いて、
ホントに好きな人のこと
という意味が真っ先に頭に浮かぶ人も多いでしょうね。
最近の本命の意味は
その人にとっての第一候補、またはもっとも望んでいる対象
として理解している人が増えているからです。
これに関して言えば、バレンタインの義理チョコと本命チョコの影響が大きいのではないでしょうか。
自分が恋愛対象として最有力候補に渡すのは本命チョコ、それ以外は義理チョコとして分けるのが当たり前になったからです。
女性からバレンタインにチョコレートを渡されても、義理なのか本命なのかわからないので、わざわざ「義理です」と前置きして渡す女性も増えましたね。
まとめ
「本命」は、十二支の生まれ年のことだったんですね。
今ではすっかり「本命」の意味も変わりましたが、生まれ年にはちょっと思い切った勝負をしてみるのも良いのではないでしょうか。