「めんくらう」といえば、ビックリとか驚きという意味で使われることが多いですね。
それは本来の意味として正しのか、自信が持てないの語源がよくわからないからです。
「めんくらう」を漢字にすると「面食らう」か「面喰う」となります。
食べることを表す文字が使われるのなら、「面」よりも「麺」の方が違和感がありません。
とは言え、「面食い」という言葉もあります。
何ともややこしいですよね。
「めんくらう」の語源は面なのか麺なのか、調べてみました。
「めんくらう」とは
「めんくらう」とは、
突然のことがおきて、慌てたり、あたふた、まごついたりすること
本来はこのような意味です。
びっくりする!驚く!という意味で使うのは、間違いとも言えないのですが、少し説明が足らない感じですね。
「めんくらう」とは、びっくりしている様子よりも、慌ててバタバタしている様子を表すのが本来の意味だったのです。
「めんくらう」の語源
「めんくらう」は「面食らう」または「面喰う」と書くので、語源は「面」だと思われています。
しかし「麺」が語源という説もあります。
どちらが正しいのか、その由来から考えてみましょう。
面の語源
「面食らう」または「面喰う」の語源は、剣道の「面」のことだという説が一般的に広まっています。
不意うちで面に一本決められてしまうことから、突然のことで慌てる様子から「めんくらう」という言葉が生まれたという説があるのです。
麺の語源
「めんくらう」の語源は「麺」という説もあります。
食べる麺が語源と言われる説は、「面」とは違いかなりストーリーがあります。
「めんくらう」の語源になった「麺」は、栃麺と呼ばれるものです。
栃の実をつぶし、それを小麦粉に混ぜて捏ねて作る栃麺を作る工程は、とても慌ただしいのです。
栃の実を混ぜることで、生地が縮みやすいのです。
そのため、栃麺を作れる麺職人は、手早さが求められます。
つまり、慌てふためいて作っているように見えるほど、早さが重要なのです。
そうやって、慌てた様子で職人が作った麺というのが「めんくらう」の語源になったと言われているのです。
「面」と「麺」
剣道用語の「面」と食べる「麺」のどちらも、由来としては不自然ではありません。
どちらが正解なのかはわかりませんが、本来の意味により近いのは、栃麺を慌てた様子で作る方が合っているように思います。
「面食い」という言葉があるので、「面食らう」が当たり前になじんでいます。
当て字として「面」を使ったと考えると、腑に落ちるのは私だけでしょうか。
「面食い」とは無関係
「面食い」と言えば、恋人や結婚相手を選ぶ時に、外見の好みを重視することです。
この場合の「面」とは顔のことを表しています。
狂言や能などで顔につける「面」などのことです。
「面食い」の食いは、好みのことを表しています。
人間は、自分の好きな物には素早く食い付くと言う習性から、あてられた表現です。
食べ物の好みから、顔で好みが分けることを「面食い」と言いうようになったのです。
まとめ
「めんくらう」の意味を正確に知ると、熟練の麺職人が非常に素早い作業で面を作る様子を重ねるとピッタリです。
剣道の面というのもとくに違和感があるわけじゃないのですが。
どちらが有力なのか答えがわかったら、また追記したいと思います。