近畿地方と関西地方はどこが違うの?具体的な地域の区別とは?

ことばの雑学

大阪とか京都とか奈良などのことを近畿地方と呼ぶこともあるし、関西地方と呼ぶこともあります。
近畿と関西を指す地域はほとんど同じなのに、なぜ呼び方が2通りあるのでしょう。

そういえば、関西弁と言うのに近畿弁は聞いたことないかも

はてな
はてな

同じ地域のことじゃないのかな

でも被っている地域もあると思うよ

というわけで、近畿地方と関西地方の違いや区別の仕方について解説します。

スポンサーリンク

近畿とはいつから使っている?

近畿地方とは、畿内という言葉が由来になっています。
畿内とは、今でいうところの首都のことです。

皇帝が暮らす皇居の周辺には、その国をまとめるための大切な役所が集中しています。

現在のように東京に皇居が移されるまでは、歴代の天皇はほとんどが奈良、京都などに皇居を置いていました。

現在、近畿地方とされるのは、奈良県、京都府、大阪府、兵庫県、滋賀県、三重県、和歌山県ですが、もともとは大和(奈良県)、山城(京都府)、河内(大阪)、摂津(兵庫)、和泉(大阪府)の5つが畿内に近い地域として近畿と呼ばれていました。
畿内は古代中国で使われていたことが日本に伝わったので、中国大陸の文化を取り入れるようになった時代から使われていたと考えると、とても古いのです。

現在のように近畿地方とされる地域が広がったのは、藩が廃止された明治以降のことだと考えられます。

関西とはいつから使っている?

近畿とほぼ同じ意味として使われている関西ですが、近畿に比べてかなり歴史は浅く、江戸時代以降だと言われています。

関西に対して関東という地域分けがあるのは、関所という制度ができてからのことです。

今では日本国内は自由に行き来できますが、その当時は通行手形を見せて、許可されなければ関所を超えることが難しかったのです。

関西というのは、箱根や碓井、小仏など主要街道に設けられた関所から西を指す言葉として生まれたので、今のように近畿地方のリンクするわけではなく、中国地方なども含めて関西と呼んだことが始まりでした。

スポンサーリンク

近畿と関西の区別の仕方とは

近畿地方と関西地方の違いは、そもそも由来が違うわけですが、今はハッキリとした区別はできないようです。

とても曖昧なので、三重県が含まれる場合や外れる場合もあります。
日本海側に面した福井県や鳥取県も関西として含める場合など、定義としてハッキリしていないのですよ。

あえて区別するなら、官公庁や気象に関するデータでは近畿地方、テレビなどマスコミが使うのは関西地方という程度です。

ハッキリしないので、三重県や福井県などは困るでしょうね。

まとめ

近畿地方と関西地方は、違うと言えば違うし、ほとんど同じと言えば同じ。
何ともスッキリしない結果でした。

この曖昧さが、日本語のややこしさなのでしょう。