【地獄耳】の意味とは!語源はどこから?類義する言葉はある?

ことばの意味

「あの人はホントに地獄耳だよ。なんでも知ってるんだから」など、情報収能力が高い人に対して「地獄耳」ということがありますよね。

情報収集力があるのは、けっして悪いことじゃないのに、なぜ地獄というネガティブワードを使った言葉で表すのでしょう。

今回は「地獄耳」の語源や由来、さらに地獄にちなんだ言葉の意味などをまとめています。

スポンサーリンク

「地獄耳」の意味とは

「地獄耳」の意味は、2通りあります。

1つ目は、冒頭にも触れたように、情報を収集する能力に優れていることです。

ただし、地獄耳と表現される情報収集は、他人の秘密をいち早く聞きつけることなのです。

人の秘密をどこで入手するのか・・といえば、いろんなところで聞き耳を立てて話を聞いているからです。

だから他人の秘密をよく知っているので、地獄耳と呼ばれる人の近くでは内緒話をしないように気を付けなければいけないのです。

2つ目は、地獄耳の人は一度聞いた話をいつまでも忘れずにおぼえているという意味です。

うっかり口を滑らせてしまうと、ずっと忘れてくれないので、地獄耳の人の前での発言は気を付けなければいけないのです。

「地獄耳の人が近くにいる時には、聞かれたくない話はしないように!」なんて注意を促すような使い方もされます。

一度聞いたことは忘れない人に対しては、地獄耳のほかに「地獄おぼえ」と呼ぶこともあります。

スポンサーリンク

「地獄耳」の語源とは

他人が隠しておきたいことでもよく知っているし、秘密をいち早く知る人のことを地獄耳というようになったのは、この世を去った後に行くかも知れない・・あの地獄が語源です。

死んだあとに極楽に行くのか地獄に行くのか、誰もわからないことですが、仏教の世界では地獄のことを伝えることが多いです。

地獄では、生きている間にしてしまった悪業を裁かれると言われていますね。

その人が生きている間にどのようなことをしたのか、地獄にはすべて伝わっているのです。

善いことも行っているし、悪いことも行っているのが人間ですが、仏様に救いを求めた人の悪業は少し軽減されるとかされないとか・・。

つまり、人間が生きている間に行ったことは、地獄には筒抜けで、全ての情報が伝わっているのです。

それが「地獄耳」という言葉の語源になったと考えられています。

少し怖くなりますが、悪いことをしなければ、それほどビクビクすることもないですよね。

スポンサーリンク

「地獄耳」の類義語

「地獄耳」は、言葉としてのインパクトが強いですよね。

もう少し違う表現に言い換えたい場合は、どのような言葉があるのか類義語を調べてみました。

早耳

噂話や情報を、他の人よりも早く聞きつける人のことです。

いち早く他人の秘密を知っている「地獄耳」の意味と通じますね。

こと子
こと子

もう知ってるの?ほんとにあなたは早耳ね

このような使い方をします。

袋耳

一度聞いたことは忘れないでずっとおぼえている人のことです。

「地獄耳」も同じ意味があります。

またそんなことおぼえているの?あなたはホントに袋耳よね。

このような使い方をします。

まとめ

地獄で裁きを下す閻魔様が持っている閻魔帳には、人間が生きている間に行ったことが全て書かれていると言われています。

地獄耳だから隠すことはできないというわけです。

地獄耳と呼ばれるのは、褒められているのか微妙ですが、全てを知っている人というのは悪いことではないのかも知れませんね。