ことわざや慣用句には、身体のパーツを使って表現した言葉が沢山あります。
とくに顔のパーツを使った慣用句は多いですね。
鼻は顔の中心にあり、目や口のように表情で変わることがないパーツなのに、慣用句やことわざに多く使われています。
目や口に負けないくらい鼻は何かを表現するのに使いやすいのでしょうか。
ここでは、鼻を使ったことわざや慣用句をご紹介します。
鼻を突き合わせる
鼻は顔の中でも出ているパーツですから、顔を寄せると鼻が真っ先にぶつかります。
鼻を突き合わせるとは、ごく近い距離を表現しています。
鼻血も出ない
お金を全て使い切ってしまって何も出てこない状態のことです。
鼻っ柱が強い
負けず嫌いで、妥協したり屈服しない性格の人のことです。
鼻っ柱を折る
鼻っ柱が強い人を言い負かしたり、高慢な人を屈服させることです。
鼻面を取って引き回す
鼻面とは、牛の鼻に輪を通して思うように動かすためのものです。
そのことから人を自分の思うままに動かすことを現しています。
鼻であしらう
相手にしていない、まともに対応しないことです。
鼻で笑う
口を開けて声を出して笑うのではなく、見下したような態度でバカにすることです。
鼻にかける
自慢して、得意げな様子のことです。
鼻に付く
良い香りではなく、嫌な臭いが鼻の中に残っていつまでも消えないことから、嫌な態度をしつこく繰り返されていたり、いつまでも嫌な印象が残ることです。
鼻の下が長い(長くする)
女性に甘くて、女性の色気にすぐに惑わされるような男性のことです。
鼻の下が干上がる
生活のために必要な収入が途絶えてしまい、困窮している様子です。
鼻持ちならぬ
ひどい悪臭に対してガマンできない様子から、嫌な人間の言動や様子にガマンできないということです。
鼻を明かす
得意げになっている人を負かせることです。
鼻っ柱を折るとも通じています。
勝ち負けに関する言葉で、人の身体の部位を使った「かんぷなきまで」もチェックしてみませんか?
鼻を蠢かす
小鼻をピクピクと動かす様子は、得意げな時の表情として使われています。
鼻を高くする
鼻高々とも言いますが、得意げな様子や誇りに思う様子のことです。
鼻をつかまれても分からない
鼻をつかまれる時は目の前に手が出てくるので気がつかないわけありません。
それが分からないということは、周りが見えていない状態のことです。
周りが真っ暗闇で、鼻先の様子も分からないということでもあります。
鼻を鳴らす
鼻を鳴らすには2つの意味があります。
1つは鼻にかけた甘えた声でおねだりをしたり、すねてみせることです。
もう1つは不満な様子や人をバカにするようなこととしても使われます。
まとめ
目や口のように表情を左右するパーツじゃないのに、鼻は色んな意味を表現するのに使われているんですよね。
まだまだ探せば他にもあると思いますが、鼻が予想以上に表情豊かなパーツなのかも知れませんね。