「眉に唾をつける」という言葉は、どんな場面で使うと思いますか?
眉毛に唾をつける動作は、ボサボサに乱れた眉毛を整えるような仕草として、ドラマや映画などでは目にしたことがあります。
ですが、実際にそんなことをする人は見たことはありません。
しかも「眉に唾をつける」という言葉を短縮させたような「眉唾」や「眉唾もの」という言葉もあるので、眉毛を整えるのとは違う意味があるのでしょう。
今回は「眉に唾をつける」という言葉はどんな時に使うのか解説しましょう。
「眉に唾をつける」の意味とは
「眉に唾をつける」とは、
騙されないように用心すること。
という意味があります。
なぜ「眉に唾をつける」ことが騙されないように用心することになるのかは、この言葉の語源になったとされる俗信があるからです。
昔は、タヌキやキツネが人を騙すと言われていました。
ほんとにそう信じている人もいたようです。
そして、タヌキやキツネに騙されないようにするためには、眉に唾を塗りつけることで防げると言い伝えられていたのです。
その言い伝えが「騙されない」ために気を付けることを表す言葉として「眉に唾をつける」となったと言われています。
「眉に唾をつける」の使い方
「眉に唾をつける」とは、どのような時に使えるのか例文で見てみましょう。
占いって信じる?
私は信じない。
いや、ぼくも信じていなかったんだけど、友達が占い師のアドバイスで婚活に成功したんだよ。
ふ~ん、それで?
半信半疑だけど、ちょっと占ってもいいかなって思い始めてるんだ。
そうなんだ・・・。
すごく冷めた目で見てるねぇ。
だって信じてないから。
そもそも結婚願望があるから結婚のことを占ってもらったんでしょ?
だったらタイミングの問題じゃない?
まあ、そうかもしれないけど。
信じるかどうかは自分次第だけど、妙なこと言われて高額なものを買わされたりしないでよ。
眉に唾をつけるくらいの用心深さは必要だと思う。
わかった。
気を付けるよ。
このような会話で使えますね。
「眉唾もの」は同じ意味?
「その情報は眉唾ものだ」とか「そんな眉唾ものは買わないよ」など、「眉唾もの」という言葉はよく聞きますよね。
「眉唾もの」は「眉に唾をつける」と意味は同じです。
いかにも騙されそうな怪しい事や物に対して「眉唾もの」と言います。
「眉に唾をつける」を短くしているだけですが、怪しむことを表す言葉として使いやすいので、「眉唾もの」の方が広く使われているようです。
まとめ
眉は人の顔のパーツの中では、心情や感情を表す言葉によく使われますが、「眉に唾をつける」は古くから伝わる俗信から生まれた言葉だったのですね。
これから怪しいことに対して用心する時に「眉唾もの」と言う時には、キツネやタヌキを想像してしまいそうです。