【河童に塩を誂える】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

河童は実在していたのかさえわかりませんが、日本全国に河童の伝説が残っているので、それらしき生き物はいたのかもしれません。

ですが、今の時代に河童が生息していれば、すぐにSNSにアップされて拡散!
静かに生きられないでしょうね。

河童が実在したのかについてはさて置き、ことわざには河童がよく登場します。

「河童に塩を誂える」もその1つです。

今回は「河童に塩を誂える」など、河童が登場することわざを集めてみました。

スポンサーリンク

「河童に塩を誂える」の意味

「河童に塩を誂える」とは、見当違いの注文や頼み事をすることです。

河童は水の中にいると言われていますが、海ではなく河(川)にいるので河童と呼ばれています。

塩は海の水から作られるものですから、河童に塩を頼んでも調達してはくれません。

洋食レストランで和食を作って欲しいと頼むようなものです。

同じく「カワウソに塩を誂える」ということわざもあります。
カワウソは河童とは違い、実在する生き物なので、リアルに意味を理解しやすいのは「カワウソに塩を誂える」の方かも知れませんね。

河童が使われることわざ

「河童に塩を誂える」ということわざは、あまり使われていないので、知らない人もいます。

他にも河童を使ったことわざはいくつかあるので、知らないことわざをチェックしてみてくださいね。

河童に水練

河童は水の中で生きていると言われているので、泳ぎは得意なはずです。

そんな河童に泳ぎを教えるのは、愚かなことです。

「河童に水練」とは、そのことについて知り尽くしているような人に対して、あたかも知らないだろうという態度で教える愚かなことの意味です。

河童の川流れ

河童は泳ぎが達者ですが、川が勢いよく流れている時には、泳ぎに失敗して流されてしまうこともあるという意味です。

どんな名人でも達人でも、時には失敗することもあるという意味のことわざとして使われています。

「弘法も筆の誤り」「猿も木から落ちる」「釈迦にも経の読み間違い」など、同じ意味のことわざは他にもあります。

スポンサーリンク

河童も一度は川流れ

泳ぐのは得意な河童なので、生まれた時から上手に泳げたと思っているのなら、そうではないという意味です。

河童も最初からスイスイと上手に泳げたわけじゃなく、泳ぎをおぼえ始めた頃は、一度は水に流されるような失敗もあったはず。

どんなことも、最初から上手くできるわけではないと伝えているのです。

河童の寒稽古

寒稽古とは、寒い冬の最中に寒さを堪えて稽古することです。
寒中水泳のことを寒稽古と言っていましたが、今では真冬に水に入ってから武道などの稽古をすることも寒稽古と呼んでいます。

真冬に水に入って精神を鍛えてから空手の稽古をする様子が、新年のニュースになったりします。

見ているだけでも冷たくて凍えそうで、とてもつらいことをしていると思ってしまいがちです。

「河童の寒稽古」とは、見ている者が思うほどつらく苦しいことではないという意味のことわざです。

河童は一年を通して水の中にいるので、真冬に水に入ることなどなんの苦にもなりません。

河童にとって寒稽古は、屁の河童なのでしょうね。

まとめ

伝説の生き物のわりには、河童を使ったことわざがいくつもあるのです。

やはり河童は本当に実在したのかも知れません。

それは確かめようもないことですが、河童の存在を昔の人は信じていたので、ことわざがいくつも生まれたのではないでしょうか。