【一人旅するも三人旅はするな】とはどんな意味?どう使うの?

ことわざ・慣用句

「一人旅はするも三人旅はするな」という言葉を知っていますか?

一人で食事することや映画を観たりするのはできるけれど、一人旅はちょっとハードル高めですよね。

できれば旅行は複数でにぎやかな方が楽しいと思うのですが、なぜ「一人旅はするも三人旅はするな」と言われるのでしょう。

この言葉が何を伝えようとしているのか解説します。

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「一人旅はするも三人旅はするな」の意味とは

「一人旅はするも三人旅はするな」とは、

三人で行動したり、何かを話し合ったりすると必ず一人が仲間外れにされることがある。

または、三人で一つのことをすると、一人が貧乏くじを引いて損することになる。

このような意味があります。

ことわざや慣用句には「三人」という人数を使ったものが数多くありますが、「一人旅はするも三人旅はするな」と三人に対して一人をわざわざ当てているのには、三人になると2対1になるので仲間外れになる者が出るからなのでしょう。

たとえば

「三人虎を成す」
「三人知れば世界中」
「三人寄れば公界」
「三人寄れば金をも溶かす」
「三人寄れば文殊の知恵」

このように、三人集まるとどうなるのか・・という言葉との違いは、一人と比べていることではないでしょうか。

関連記事:【三人知れば世界中】とはどんな意味?

類義する言葉

「一人旅はするも三人旅はするな」と類義する言葉は他にもあります。

「三人旅の一人乞食」は、三人で旅していると、一人が損するということです。

「三人旅すれば一人患う」とは、三人で旅すると、一人が気を病んでしまったり、食べ物や寝床などで損な役回りになって病気になるということです。

「三人寄れば取り除け講」や「三人博打の一人乞食」など、三人で何かをすると一人が除け者になったり、損をするという意味の言葉が残っています。

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三人という数がポイントなのかも

「一人旅はするも三人旅はするな」の意味は、一人で行動するのが好きな人には理解できると思います。

一人旅の魅力は、自分の思うままに行動できることですよね。

他の人に気を使わずに、誰かの意見によって気の進まないことに付き合う必要もありません。

たしかに一人旅は孤独を感じて寂しくなるかも知れませんが、旅先で知り合った人とおしゃべりしたりするのが苦手じゃない人なら、ストレスなく楽しめます。

旅行に限らず、単独行動が好きな人は、人に合わせるのが苦手なのだと思います。

でも、二人ではなく三人なのはなぜなのか?という疑問が湧いてきます。
やはりことわざや慣用句に「三人」という人数が多く使われるのには、それなりの意味があるのではないでしょうか。

たとえば二人旅では、仲間外れにはなりません。

もしも意見が割れてしまえば、お互いに別行動するしかなくなってしまいます。

だから少々のことはガマンして、お互いが気を使い合うことになるのでしょう。

ですが三人になると、三人とも同じ意見にまとまればいいのですが、多数派と少数派に分かれると、少数派は損をする結果になりやすいのは目に見えています。

三人という人数は、社会の縮図と言われることもあります。

三人で旅行に行くのなら、一人旅の方がずっと気楽だというのも、納得できるのではないでしょうか。

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「一人旅はするも三人旅はするな」の使い方

「一人旅はするも三人旅はするな」の使い方を例文で見てみましょう。

こと子
こと子

はい、週末の温泉旅行のお土産どうぞ

ありがとう
いいわね、温泉旅行

こと子
こと子

うん、疲れを癒そうと思って友達と計画したの

女子旅ってやつね
そりゃ楽しかったでしょう

こと子
こと子

いや、それがね・・・・

どうしたの?

こと子
こと子

友達2人が険悪になって、間に挟まれた私は気を使いまくってヘトヘト

ああ、3人で行くからだよ
「一人旅はするも三人旅はするな」って言葉があるの知らない?

こと子
こと子

はじめて聞いたけど

3人で行動すると、1人が仲間外れになったり、あなたみたいに2人の仲裁で気を使ったりするでしょ

こと子
こと子

なるほど

3人で行動するなら、1人の方がマシだってことよ

このような会話で使えますね。

旅行だけに限らずなので、使える場面はかなりあると思います。

関連記事【楽は苦の種、苦は楽の種】とはどんな意味があるのか!

まとめ

「一人旅はするも三人旅はするな」という言葉の意味に妙に納得した方は、もしかしたら人に対してとても気を使う性格ではないでしょうか。

仲間外れにされるとか、あからさまに貧乏くじを引くよりも、人に気を使って疲れてしまうことを表しているように感じます。

とはいえ、一人旅をする勇気がなければ、多少のガマンは必要なのかも知れませんね。