【正直は阿呆の異名】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

「正直は阿呆の異名」という言葉を聞くと、正直な人はムッとするのではないでしょうか。

なぜ褒められるべきなのに、正直なことを阿呆と呼ぶのでしょうね。

他にも正直なことをバカにするような言葉があります。

今回は正直者に対する矛盾について解説しましょう。

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「正直は阿呆の異名」とは

「正直は阿呆の異名」とは、正直者に対する皮肉の意味があります。

正直なのはとても良いことだけれど、あまりにも融通の利かない馬鹿正直者になると、世渡りが上手くできないので、愚か者と同じだという意味なのです。

正直もほどほどにしないと、それは阿呆と同じだという強烈な皮肉なのですね。

「正直貧乏横着栄耀」とは

「正直貧乏横着栄耀」は、正直な人はその正直さから損することも多いという意味があります。

人に嘘をついたりしても自分の儲けを優先するようなずる賢いものが栄えてお金持ちになることがあるのです。

正直な方が損をするという、世の中の矛盾を表した言葉です。

「正直ものが馬鹿を見る」とは

「正直者が馬鹿を見る」は、よく使われる言葉ですよね。

この言葉も「正直貧乏横着栄耀」と似ています。

ずる賢い人は、上手く立ち回って、人の苦労を横取りしたり、人の努力に便乗したりして得することがあるけれど、正直な人はそんなズルいことはできません。

また、正直な人ほど、道徳や規則や法律などを真面目に守ろうとするので、自分の行動を狭めてしまうことがあります。

その結果、ずる賢い人よりも損することが多いので、「正直者が馬鹿を見る」という言葉が生まれたのです。

英語のことわざにも「正直は繁栄には不都合である」という言葉があります。

正直者が損をすることが多いのは、世界共通なのかも知れません。

いずれにしても、正直者に対する皮肉でもありますが、世の中の矛盾を指摘したことわざでもあります。

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正直者が報われることわざは?

正直者が損をするという嫌な世の中を表している言葉が多いのは悲しいことです。

世の中とはそういう矛盾があるのだとわかっていても、いい気持ちにはなりませんね。

でも大丈夫です。

正直な人が報われることわざもあります。

正直の頭に神宿る

「正直の頭に神宿る」とも言いますし、「神は正直の頭に宿る」とも言います。

正直な人には、必ず神様のご加護があるので、正直に生きることが大切だという教えです。

正直の儲けは身につく

「正直の儲けは身につく」とは、ズルいことをせずに、努力して稼いだお金は、無駄使いしようとしないので、きちんと身につくという意味です。

対義することわざに「悪銭身に付かず」があります。

人を騙したり、ズルいことをして儲けたお金は、すぐに使うので残らないという意味です。

正直は一生の宝

「正直は一生の宝」とは、その言葉通りの意味です。

正直に生きることは、一生の誇りになる財産だということです。

また、正直は、宝のように一生大切に守るべきだという教えの意味も含まれています。

まとめ

「正直は阿呆の異名」ということわざは、ほんとにひどい言葉だと思います。

でも、正直も度が過ぎると確かに生き難いのかも知れません。

他の人を傷つけたり、騙したりするのは絶対にダメですが、あまりガチガチの正直者にならない方がこの世の中は生き易いのでしょう。