【十八の後家は立つが四十後家は立たぬ】とはどんな意味なの?

ことわざ・慣用句

「十八の後家は立つが四十後家は立たぬ」ということわざを知っていますか?

後家とは、夫に先立たれてしまった未亡人のことです。

その未亡人のことを表すことわざだというのはわかりますが、意味を理解している人は少ないのではないでしょうか。

「十八の後家は立つが四十後家は立たぬ」とは、いったいどんな意味があるのか、解説します。

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「十八の後家は立つが四十後家は立たぬ」とは

「十八の後家は立つが四十後家は立たぬ」とは、夫に先立たれた妻の年齢による違いを表しています。

十八の後家とは、結婚して間もない頃に未亡人になった女性のことです。

四十後家とは、長く結婚生活を送ってきた女性のことです。

18歳と40歳という年齢でわかりやすくしているのでしょう。

「十八の後家は立つが四十後家は立たぬ」は、

18歳くらいの若さで未亡人になった女性は、結婚生活の経験が浅いので、その後も操を立てて後家として生きることができる。
しかし、40歳くらいの年齢で未亡人になった女性は、夫婦として寄り添い生きることの幸せが身に染みているので、再婚する人が多い。

という意味があります。

結婚年齢が現代とは違う時代に生まれたことわざなので、女性は10代のうちに結婚することが珍しくありませんでした。

今の時代では、40歳で新婚さんもいるので、このことわざの意味にピンとこないかも知れません。

それに、夫に先立たれた未亡人が再婚するのに年齢が関係するなんて、今の時代には合わないことわざになりつつあります。

ただ、幸せな結婚生活を長く送った人が、一人きりで生きるのは寂しいと思います。

その点では、四十後家は立たぬ・・も理解できる気がします。

同じ意味で「二十歳後家は立つが三十後家は立たぬ」とか、「若後家は立つけれど年寄り後家は立ち難し」ということわざもあります。

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「後家」に関することわざ

「後家」を使ったことわざは「十八の後家は立つが四十後家は立たぬ」の他にもあります。

いくつか見てみましょう。

三度の火事より一度の後家

「三度の火事より一度の後家」とは、家が三度燃えてしまうよりも、夫を亡くすことの方が不幸だという意味のことわざです。

今のように、女性が仕事をするのが当たり前じゃなかった時代には、夫に死なれることは、とても不幸なことだったのでしょう。

後家の踏ん張り

「後家の踏ん張り」とは、夫に先立たれた女性が、家族を支えるために奮起して、一生懸命働くことです。

若くして未亡人になった女性が、女手一つで子供を立派に育てながら生きているなど、苦労しながら頑張っている未亡人のことを表しています。

後家花咲かす

「後家花咲かす」とは、未亡人になってからの方が身なりに気を配るようになり、男性たちからチヤホヤされるという意味です。

夫を亡くして、他の異性の視線を意識するようになるので、後家になってから魅力的に変わる女性が多かったのでしょう。

婿取り三代後家三代

「婿取り三代後家三代」とは、その家を守るために婿を取ることが三代続くこと。またはその家の男が短命で後家が三代続くことです。

このような家は、貧乏になると言われてきました。

婿は甘やかされるので、働きが悪いことがあったので、そう言われたのでしょう。

後家さんの方は、女性が働くことが難しかったためです。

まとめ

「十八の後家は立つが四十後家は立たぬ」ということわざの意味を知っても、今ひとつ意味が理解できない人もいると思います。

時代の流れが、今の時代の合わないことわざを消していくのかも知れませんね。