今現在、スマホやパソコン画面を見ながらこのページを見ている方の中にも日頃から肩こりに悩まされている人は沢山いらっしゃるでしょう。
日本人は大人だけに限らず、半数以上のが肩こりを感じているそうです。
そういう私もひどい慢性的な肩こりです。
マッサージや鍼灸院に行くと、たっぷり施術を受けた後に「やっと普通に肩こりしている人間の肩になりました。」なんて言われることもあるくらい。
ですが、肩こりという状態を海外の人に伝えても理解できないようです。
なぜ?肩こりって日本人しか感じないことではないはずなのに。
不思議に思ったので調べてみました。
肩こりとは
肩こりとは、肩の筋肉が疲労によって硬直して、血流が悪くなっている状態のことです。
細かい作業をすると、首から肩にかけての筋肉に力が入ってしまうので、パソコン作業を長く続ける職業の人などは慢性的な肩こりになることが多いです。
今では日本人の大半が肩こりに悩んでいるというほど、多くの人を苦しめる肩こりです。
肩こりが通じない理由
肩こりという日本語をそのまま英語に翻訳しても、それで意味が通じることはほとんどありません。
なぜなら、肩こりする時の部位は、英語で言うところのshoulder(ショルダー)ではなく、首の付け根にあたるからです。
なので、日本人の感じる肩こりのことは、首の痛みとか首の硬直のような表現をするようです。
そして、肩こりの「こる」とは「凝る」のことです。
これが伝わりにくいわけです。
日本人が感じる肩こりの苦痛を外国の方が表現すると、「首が痛い」という方がわかりやすいので、肩こりという言葉では通じにくいわけです。
ですが、本当に日本人は外国の方に比べると肩こりしやすい国民性のようです。
骨格の違い、筋肉量の違いなど、身体的なことも理由のようですが、几帳面に作業する国民性も肩こりの原因になっていると考えられています。
外国人も肩は凝る
日本人は肩こりしやすいとして、外国の人は肩こりのような苦痛を感じないのか?と言うとそうではありません。
肩こりしている状態を自覚しにくいだけで、実際には肩の筋肉が疲労する条件が揃えばつらい肩こり症状を起こすことはあります。
随分昔のことですが、カナダの一般家庭に2週間ほどホームステイしたことがあります。
まだ小学生だった私は心細くてホームシックになってしまいました。
そんな時、その家のおばあちゃんがとてもやさしく接してくれたのです。
祖父母と一緒に暮らしていた私は、ホームステイしている間は毎日のようにおばあちゃんの肩をマッサージしていました。
自分の祖母の肩もみで慣れていたので。
そしてホームステイが終わる時に、そのおばあちゃんはこう言いました。
「こんなに気持ち良いマッサージを教えておいて、もう帰ってしまうなんて・・。もう病みつきだと」
正確な言葉の記憶は薄れていますが、日本語の得意なその家のパパが「マッサージの方法を私たちに教えてからじゃないと帰さないと言ってるとよ」と最後の夜に言われて笑ったのを覚えています。
その記憶があるので、外国の人も肩こりしているけど、肩こりという言葉では伝わらないだけなんだと思います。
日本語は訳せない言葉が山ほどある
肩こりは日本人だけしかわからないと言われるのは、「肩こり」という言葉をそのまま英語などに訳しても、その意味が通じないからなのですが、そういう日本語って他にも沢山あります。
たとえば、相手をおだてて気分よくしてあげる「ヨイショ」とか、必要なモノを持っていない「忘れ物」とか、ほんとは居るのに留守のフリをする「居留守」などは、英訳するのが難しい日本語です。
肩こりのように、しっかり意味が理解できれば、その言語でも表現する言葉があるのでしょうが、日本語の表現は独特なので、言葉だけでは意味を理解するのが難しいのでしょうね。
たしかに、「居留守」なんて難しいと思います。
在宅しているけれど、顔を会わせたくないとか対応したくない相手などが訪ねてきた時には、留守に見せかけるのが「居留守」です。
言葉だけでは「居るのに留守ってどういうこと?」となってしまいますよね。
そういう独特の表現が多いので、日本語は難しいと思われるのかも知れません。
まとめ
肩こりという症状が伝わる地域が少ないとしても、日本人だけに限って肩こりするわけじゃありません。
でも、やっぱり細かい作業を根気よく続けることが得意な国民性なので、肩こりする人が多いのは間違いないようです。