ことわざに犬や猫や猿などの動物が登場することは多く、その中でも「犬も歩けば棒にあたる」は使われることが多いので、耳にしたことがあるでしょう。
ですが、このことわざの意味を正しく知って使っている人ばかりではありません。
まったく違う意味と思い込んで使っている人もかなり多いようです。
そこで一般的によく使われるこのことわざの正しい意味を解説します。
犬も歩けば棒にあたるの意味とは
犬も歩けば棒にあたるというのは、犬がウロウロと歩き回っていると、棒でぶたれたりすることがあるという意味です。
フラフラと歩き回っていると、思わぬ災難に遭ってしまったり、痛い目に遭うから気をつけましょうという戒めの意味のことわざなのです。
間違えられやすい意味
犬も歩けば棒にあたるということわざの意味を勘違いしている人の多くは、
「とりあえず歩いていれば、良いことに巡り合うこともある」という良い意味で使うことが多いようです。
棒にあたるというのが、幸運にあたると考えて、良い意味で使われることがあります。
現代の社会では、犬がウロウロを歩き回ることは少ないですし、もしも迷い犬がウロウロしていても、棒で殴るようなことをする人も滅多にいないでしょう。
だから別の意味のことわざとして使われることが増えているのではないでしょうか。
とりあえず動き回っていれば、何か良いことがあるという意味であれば、
「下手な鉄砲も数打てば当たる」
「下手な鍛冶屋も一度は名剣」などがあります。
下手でも数をこなしていれば、そのうち良い結果を出すことがあるという意味です。
犬も歩けば棒にあたるの使い方
犬も歩けば棒にあたるということわざは、ウロウロしていると危ない!という戒めの意味なので、正しい使いの例を考えてみました。
何となく眠れなくて、じっとしているのが苦痛になり家の周りをぐるっと歩いていたらパトロール中の警察官に話しかけられて職務質問を受けてしまった。
おかげで余計に頭がさえてしまい眠るどころではなくなった。
犬も歩けば棒にあたるというが、まさか警察官の職務質問にあって不審者扱いされるとは思わぬ災難だった。
他にも、目的もなくウロウロしている時に交通事故に遭ってしまうとか、何かにつまずいて転んでしまうとか。
ほんとうに痛い目に遭うのも、じっとしていればそんな目に遭わなかったのに・・と言いたくなりますよね。
そんな時に「犬も歩けば棒にあたる」ということわざが戒めになるのでしょう。
まとめ
なじみのあることわざなのに、本来の意味を知らずに使っている人が増えた典型のようなケースでした。
犬を放し飼いにすることもなくなり、野良犬も少なくなり、動物に対する接し方が昔とは違うので、犬や猫が登場することわざの意味も変化しているのでしょう。