貧血などでフラフラするような時に「気を失う」と言います。
気を失った経験がある人ならわかると思いますが、意識が遠のく感じはまさに「気を失う」という表現がぴったりです。
では、失神とか気絶とか卒倒と3種類の言葉がありますが、どれも気を失う様子を表現する言葉のような気がします。
それぞれに違う言葉として使い分けられているのは、それぞれ意味があるのでしょうか。
失神と気絶と卒倒は、気を失うという意味で使えるのか調べてみました。
失神とは
失神とは意識を失うことですが、失心と書くこともあります。
失心となると、意識を失うのではなく、何かショックなことがあって茫然としてしまうとか、何か心配なことがあってボーっと考え事をしたような状態を表しています。
いわゆる「心ここに在らず」という様子が失心です。
失神は頭を打って意識を失ったり、精神的に強い衝撃を受けてしまいショックのため気を失うことです。
気絶とは
気絶とは一時的に意識を失うことなので、失神と同じ意味です。
意識を失う原因も精神的なことなのか、身体的なことなのか限定されるわけじゃないので、気絶も失神もほとんど同じ意味なのです。
わざわざ2つの言葉が存在する理由はわからないのですが、意識を失った時に医師は「失神」という言葉を使うことはあっても、「気絶」とは言いません。
気絶というのは芝居のセリフなどでインパクトがあるので使われますが、実際に病院などで「気絶」と使うことはないので、医学用語として使えるかどうかの違いと考えればわかりやすいでしょう。
卒倒とは
卒倒は失神や気絶と同じように意識を失う時に使いますが、違いを探してみると、意識を失う原因が他とは違うようです。
卒倒は脳出血など脳内の血管に異常が起こり意識を失ってしまうとか、脳に流れる血流が悪くなって起こる脳貧血などで意識を失うことです。
昔はCTスキャンやMRIのような脳内の状態を調べる方法がなかったので、脳内の血管に異常が起こって意識を失うことを脳卒中と言っていました。
今でも医学的に使われる言葉です。
脳卒中の中に脳校則、脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作があり、いずれも脳内の血管に異常が起こることが原因です。
卒倒するとは、脳卒中のような脳内に異常が起こって意識を失う時に使われたのですが、今は気絶や湿疹と同じように使われることが多くなっています。
まとめ
失神も気絶も卒倒も意識を一時的に失うことなので、違う意味ではありませんでした。
気絶という言葉はインパクトが強いので、伝える場面によって使い分けると良いでしょう。
メンタルが原因なら気絶、身体的なことが原因なら失神か卒倒という使い分けをすればわかりやすいのではないでしょうか。