「話の名人は嘘の名人」といいますが、これはほんとにそうなのでしょうか。
話の上手な人がみんな嘘が上手いのなら、話し上手な人とは付き合いたくないですよね。
しかし、「話の名人は嘘の名人」という言葉以外にも、同じような意味の言葉があります。
やはり話し上手は用心しなければいけないのでしょうか。
今回は「話の名人は嘘の名人」という言葉の意味について考えてみました。
「話の名人は嘘の名人」の意味とは
「話の名人は嘘の名人」とは、
人に話して聞かせるのが上手い人は、話の内容を面白おかしくするために、事実よりも大げさに誇張した表現をすることが多いので、そのつもりで聞いた方がよい。
という意味の言葉です。
大げさに表現すること、事実よりも誇張することが嘘になるとは、それこそ大げさではないかと思いますが、誰でも思い当たるのではないでしょうか。
現実に起こったエピソードを人に話す時に、起こった出来事をそのまま話すよりも、少し誇張すると聞いている人も興味を持ってくれます。
つまり、聞いていた人が「この人の話は面白いな」と思うのは、事実よりも大げさにしている可能性が高いわけです。
「話の名人は嘘の名人」の類義語
「話の名人は嘘の名人」と似ている言葉には「話半分」があります。
「話半分」とは、面白い話や驚くような話は、嘘や誇張を含んでいることが多いから、半分くらいが事実だと思って効いた方がよいという意味です。
「話半分」は「話半分嘘半分」を切り取った言葉が広まったと言われています。
「話の名人は嘘の名人」は話の上手の人のことを表していますが、「話半分」は話の内容のことを指しています。
どちらにしても、聞いていて面白い話は、多少の誇張はあると思った方がよいのでしょうね。
話し上手は嘘つきなのか
「話の名人は嘘の名人」という言葉を聞いてしまうと、話し上手な人は嘘つきだというレッテルを貼っているように感じてしまいます。
ですが、面白おかしく話をするのは、聞いている人のためでもあります。
事実をそのまま聞かされていれば、退屈してしまうけれど、盛り上がりのために誇張や小さな嘘が入ることで、退屈せずに楽しく聞いていられます。
話す立場になってみても、聞いている人がいかにも退屈そうにしていれば、話を続ける気持ちも小さくなってしまうでしょう。
つまり、「話の名人は嘘の名人」とは、サービス精神のある人のことだと思います。
人を傷つけたり、陥れるような嘘や誇張はダメですが、誰も傷つかない小さな嘘ならば問題ないのではないでしょうか。
まとめ
お笑い芸人たちは、話を面白くするために誇張したり付け加えることを「話を盛る」と言ったりしますよね。
これも「話の名人は嘘の名人」ということです。
人を楽しませるのがお笑い芸人の仕事なので、少しくらい話を盛ったとしても、聞いている側も承知の上なので罪はないでしょう。