鬼という存在は、昔話の中でしか見たことがありません。
本当に鬼が存在していたかどうかは、誰にもわかりませんが、鬼のような怖い存在は必要だったのでしょう。
例えば親が子供をしつけるために、鬼という恐ろしい架空の存在を作って言い聞かせたりしたのです。
今でも、鬼の画面で子供をしつけるサプリもあるくらいですから、日本には昔から鬼は必要な存在だったのだと思います。
ですから、鬼が登場することわざも沢山あるのですよ。
「鬼にもなれば仏にもなる」も有名なことわざなので、聞いたことがありますよね。
このことわざの意味を解説します。
【鬼にもなれば仏にもなる】とは
「鬼にもなれば仏にもなる」ということわざは、
相手の態度や言葉次第で、鬼にもなるし、仏のようにもなる。
という意味です。
どんなに温厚でやさしい人柄の人物でも、相手が悪い態度では、仏のようなやさしい顔も鬼のようになってしうこともあります。
人の中には、鬼のような一面もあるし、仏のような一面もあるということです。
勘違いされやすい使われ方
「鬼にもなれば仏にもなる」ということわざは、相手によってこちらの態度も変わるという意味ですが、正しく使われていないことがあります。
例えば、二面性のある性格とか、コロコロと気分が変わる人とか、その人自身の性格を伝えることわざとして使うことがあります。
ですが、あくまでもこのことわざは、相手の出方次第というのが前提なので、そこは勘違いしないようにしましょう。
似ているようで違う意味のことわざ
「鬼にもなれば仏にもなる」ということわざと似ているのに、意味が違うことわざがあります。
「鬼が仏の早変わり」です。
このことわざの意味は、人の見ていないところでは、鬼のような邪悪な言動をするのに、人の目があると、まるで仏のようにやさしくなるという意味です。
陰で人の悪口を言っているのに、その人の前では正反対の態度になるなど、陰の顔と表の顔が全く違う人に対して使います。
裏表が正反対の人のことなので、似ているようで全く違う意味なのです。
まとめ
「鬼にもなれば仏にもなる」ということわざは、人に対して丁寧で親切な態度をしていれば、自分に対してもやさしく接してくれるはずだということを教えています。
もしも、自分に対して周りの人が鬼のように厳しい言動で接するのだとすれば、その原因は自分にあるわけですね。
人にやさしくしてほしいと思うのなら、自分がやさしくなることから始めないとダメだということでしょう。