「嫌いは知らぬの唐名」という言葉を知っていますか?
この言葉を聞いたことがない人でも、意味を知ると「ああ、なるほどね」とか「そういう人いるよね」と思わず声に出してしまいたくなると思います。
今回は「嫌いは知らぬの唐名」の意味や使い方、類義する言葉などを詳しくご紹介します。
「嫌いは知らぬの唐名」の意味とは
「嫌いは知らぬの唐名」とは、負け惜しみを言う人や、負けず嫌いで負けを認めたがらない人のことを表す言葉です。
負けず嫌いで負けを素直に認めることができない人は、自分が知らないことを素直に言えないので、「知らない」のではなく「嫌い」と言い換えることがあります。
「知らない」と言えない負け惜しみから「嫌い」という言葉でごまかすのでしょう。
「唐名」とは、今の言葉に言い換えると「別名」とか「異名」、または「あだ名」のことです。
つまり、「嫌い」と言いながらも「知らない」自分を見せないように強がっている様子を「嫌いは知らぬの唐名」というのですね。
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「嫌いは知らぬの唐名」の使い方
「嫌いは知らぬの唐名」という言葉の使い方を例文で見てみましょう。

さっきのA先輩の様子見た?

え、見てなかったけど。

何かBさんのハワイのお土産を広げたら、そのお土産からいつもの知ったかぶりで自慢げに話はじめたの。
ハワイのことは何でも知ってるような口ぶりで。

ああ、いつもの長い話ね。

そう。
でもさ、その話を聞いてたCさんがA先輩に質問したのよ。

ほ~、なんて?

日本人の観光客にはあまり知られていないけど、ハワイ通には有名な絶景スポットのことを。

そしたら?

「僕はホテルの周辺でゆっくり過ごすためにハワイに行ってるから、そういう名所とか巡るのは嫌いなんだ」だって。

出た!負け惜しみ!

「嫌いは知らぬの唐名」ってこのことか!って思わず言ってしまいそうだったよ。
このような会話で使えますね。
この例文に出てくるようなタイプの人って、あなたの周りにもきっと1人くらいはいるのではないでしょうか。
周りはみんな気が付いているのに、滑稽なものです。
「嫌いは知らぬの唐名」に類義する言葉
「嫌いは知らぬの唐名」のように、負けず嫌いで負けを認めたがらない人のことを表す言葉には「負け惜しみの減らず口」があります。
「負け惜しみの減らず口」とは、負けたのに、それを素直に認めようとせずに、相手の悪口を言ったりすることです。
悪口だけじゃなく、負けたのは自分が弱いわけではなく、他に何か理由があったかのように長々と言い訳をすることも「負け惜しみの減らず口」と言います。
負けたものは、潔く負けを認めて、勝者を称える方が立派に見えます。
負けず嫌いも程々にしないと、往生際が悪くて見苦しいものですね。
まとめ
「嫌いは知らぬの唐名」という言葉は、負けっぷりが悪い人の様子をわかりやすく伝えていますね。
負けず嫌いではないと思っていても、知らず知らずのうちに負け惜しみから「知らないので教えてください」と言えずに「嫌い」という言葉にすり替えていないか振り返ってみようと思います。
素直に負けを認められる人にならなければいけないと、改めて感じる言葉でした。