ことわざには、深い意味を持つものが多く、さらっと聞いただけではあまり意味が理解できないこともあります。
「後の喧嘩先でする」ということわざも、ただ聞いただけでは深い意味まで理解できないのではないでしょうか。
「後の喧嘩先でする」の意味や使い方などを解説します。
「後の喧嘩先でする」とは
「後の喧嘩先でする」とは、
あとでもめごとが起こらないように、もめそうな事柄について、事前に十分に議論を交わしておくこと。
という意味です。
いかにもトラブルになりそうなことや、まとまりそうにないことは、事前の相談、議論、協議が必要だと言うことです。
「喧嘩」という言葉を使っているので、議論や相談などの話し合いと結びつかなくて、ことわざの真意が理解できない人が多いようですね。
「後の喧嘩先でする」の使う場面
「後の喧嘩先でする」の意味を理解しても、このことわざはどんな時に使うのか、あまりピンとこないのではないでしょうか。
そもそも、トラブルを避けるために、事前に議論することに対して「後の喧嘩先にしよう」と言うのもおかしな感じになります。
「後の喧嘩先にする」を使う場面として適しているのは、話しにくいことや、面倒になりそうな問題について切り出す前です。
「後の喧嘩先でする」の使い方
「後の喧嘩先でする」の使い方を例文で見てみましょう。
話したいことがあるんですけど・・。
うん、何?
そんな真面目な顔してどうしたの?
それが、ちょっと言い難いことなんです。
言い難いこと?何よ、遠慮なく言ってみてよ。
はい。じゃあ「後の喧嘩先にする」つもりで思い切って話します。
ちょっと、怖くなってくるわね。
心の準備するから待って!
このように、言い難いことや、もめそうな話をする前に、前置きとして使います。
前置きとして「後の喧嘩先にする」を使うことで、話す方も覚悟と勇気が必要だということを相手に感じさせることができます。
いきなり話して相手にショックを受けさせたり、傷つけてしまうのが心配な時などに前置きとして使えることわざなのです。
まとめ
「後の喧嘩先にする」とは、これから難しい問題について話さなければいけない時の前置きとして使うことわざでした。
あらかじめ、相手に心の準備をしてもらうことで、もめごとを最小限に抑えることができる可能性があるからでしょう。
それに、聞かされる側にとっても、いきなり難しい問題をぶつけられるよりも、前置きがあったほうが良いですよね。