【いじやける】というのはどこの方言なの?意味や語源は?

名前・地名・方言

「いじやける」という言葉を聞いても、意味がわからずにポカンとしてしまいます。

きっとどこかの方言なのだろうと調べてみると、驚くことに自分自身が10年以上暮らした土地でも使う方言だったのです。

ですが、10年ほどその土地で暮らしている間には1度も「いじやける」とは聞いたことがありませんでした。

古い方言はどんどん消えていくので、きっとあまり使われなくなっているのではないかと思います。

今回は「いじやける」という方言の意味や語源についてご紹介します。

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「いじやける」の意味とは

「いじやける」の意味は、「腹立たしい」とか「腹が立つ」です。

「腹が立つ」ときに「いじやけるな~」とか「いじやけんな」などと使います。

ただ、前述のように使う世代や地域はかなり狭まっているようです。

「いじやける」はどこの方言なのか

「腹が立つ」「腹立たしい」という意味で「いじやける」を使うのは、茨城と栃木と千葉です。

千葉県は北東部のごく一部でしか使わないようなので、広い千葉県ですから、まったく意味が通じない人の方が多いのかも知れません。

埼玉県でもごく一部では使われるようです。

同じ関東でも東京都内では聞かない言葉ですから、関東でも広く使われているわけではないようですね。

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「いじやける」の語源とは

「いじやける」という方言の語源を調べると、「意地が焼ける」という意味から生まれた言葉だという説がありました。

怒りの感情で胸が焼けつくように熱くなることです。

「意地」という言葉は、仏教が由来です。

仏教における「意地」は心の働きという意味でした。

今は「意地」という言葉は「意地っ張り」とか「意地悪」とか「意地汚い」など性根の部分を指す言葉になりました。

「いじやける」に類義する言葉

胸が焼け付くような怒りの感情を表す「いじやける」という方言は、「はらわたが煮えくり返る」という言葉によく似ています。

怒りによってお腹の中が煮えるように熱くなるという意味の「はらわたが煮えくり返る」はとても強い怒りを感じます。

同じ意味でも「いじやける」の方が軽く聞こえるのですが、「意地が焼ける」という語源を見れば同じレベルの怒りですよね。

ただ、言葉のインパクトは「はらわたが煮えくり返る」の方が強く感じてしまいます。

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「いじやける」の使い方

「いじやける」はどんな時に使う方言なのか、例文で見てみましょう。

こと子
こと子

どうしたの?すごい怖い顔してるけど・・。

先輩のミスを私のせいにされたの。

こと子
こと子

ひどいね。
ちゃんと説明して分かってもらわないとダメだよ。

そんなことしたらまたひどいことされるよ。

こと子
こと子

ガマンするしかないのか。

悔しくていじやける~

このような場面で使います。
怒りの感情を発散できない時に使ってみてはいかがでしょう。

まとめ

「いじやける」という言葉の意味が理解できるのは、関東の人でもそれほど多くないようです。

腹が立つ時に「ムカつく」というのも、怒りで胸が焼け付くように感じるから「ムカつく」というのでしょうね。