「私にも運命の赤い糸で結ばれた人がどこかにいるのかしら」
「あの2人はきっと赤い糸で結ばれていたんだよ」
このように、出会うべくして出会い、結ばれるべくして結ばれる相手とつながっている見えない糸として赤い糸と表現されます。
あまりにも当たり前になっているので、赤い糸の由来について疑問に思ったことなんてない人がほとんどかも知れませんね。
ですが、なぜ運命のつながりを意味する糸は赤い色なのでしょう。
赤い糸になった由来を調べてみました。
興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
赤い糸の由来
まだ知り合っていない2人なのに、将来は結ばれる運命にあるので、2人の間には目に見えない赤い糸が通っている。
そんな運命の人との出会いを待ち望んでいる人は、今の世の中にもいますよね。
しかし、2人をつなぐ糸は赤くなくても良さそうなものです。
なぜ赤い糸になったのでしょうか。
一説には、血管から赤い糸になったとも言われています。
しかし、血縁関係の結びつきではないので、血液及び血管が由来だという説は微妙です。
有力な説は中国の古い小説が由来だと伝わっています。
「続幽怪録」という小説の中で、旅をしている少年に話しかけた老人が、赤い縄を持っていて、その赤い縄で男女を繋ぐと、必ず結婚すると言うのです。
そして、それが現実になったというお話から、知り合う前から結ばれる運命の糸として赤い糸となったのです。
かつての日本には、中国から仏教や学問をはじめ様々な文化を取り入れてきました。
赤い糸は、中国の古い物語が由来になったと考えるのが自然です。
ちなみに、「続幽怪録」に出てくる老人は、月灯かりの下で木にもたれて座っていました。
その老人の予言通りに結ばれたので、お見合いをセッティングする仲人のことを「月下老人」と呼ぶのは、このお話がもとになっているからなんです。
今でも台湾では縁結びの神様として月下老人の廟は、大切にされています。
世界からの観光客にも人気のパワースポットとなっています。
日本の縁結び
赤い糸の伝説が中国から伝わったものとは知らなかったのですが、月下老人のことを調べれば、赤い糸の由来になったことがわかります。
赤い糸は日本人にも親しまれる伝説となったのは、多くの人たちが赤い糸で結ばれた運命の人との出会いを望んでいるからでしょうね。
日本にも数多くの縁結び伝説がありますが、もっとも有名なのは出雲大社です。
出雲大社では、神無月になると全国の氏神様が大集合します。
そこで氏子の縁結びを相談するのです。
だから出雲の国では神無月のことを神在月というのです。
神様が選んでくれた縁なので、さぞかし良縁だと思いたいのですが、氏神様のご機嫌次第だったら困りますね。
氏神様が機嫌良く出雲に出かけてくれるように、日ごろから氏神様を大切にした方が良いでしょう。
まとめ
赤い糸というタイトルのラブソングも沢山ありますし、映画やドラマのセリフにもよく使われます。
それほど私たちに馴染んでいる赤い糸なので、やっぱり他の色じゃ結ばれないような気がしますよね。
月下老人が持っていた縄が赤色以外だったなら、今頃は青い糸とか白い糸なんて言っていたのかも知れません。
でも、しっくりこないですけど・・。