【アリバイ】は何語がもとになっているの?語源や由来とは!

ことばの雑学

アリバイと言えば、刑事ドラマなどでは必ず出てくる台詞です。

ドラマだけじゃなく、実際の事件の捜査でもアリバイという言葉は使われているようです。

このアリバイという言葉は、警察の隠語のようなものから一般に広まったものなのでしょうか。

いったい何語なのかもわからないですが、ほとんどの人が意味を知っている言葉です。

今回はアリバイの語源や世間に広まった経緯についてまとめてみました。

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アリバイの語源とは

アリバイは警察の隠語ではなく、英語の「alibi」のことです。

アメリカの古い映画に「Alibi」というタイトルの作品があります。

この映画から世の中に広く知られるようになったとい言われています。

もともとはラテン語の「alius ibi」という言葉から「alibi」になったそうです。

ラテン語の「alius ibi」の意味は「ほかのところに」です。

犯罪が起きた時刻に、犯罪が起きた場所じゃなく他のところにいたことを証明するということがアリバイとなったのです。

現場不在証明のことをアリバイというのは、広く一般にも知られています。

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日本でアリバイが広まった理由

アリバイを日本でも広く使うようになったのは、明治から大正にかけて推理小説が大ブームになったのがきっかけだと言われています。

わざわざ英語のalibiを日本の警察がマネして使うようになったのではなく、推理小説の世界で使われるようになり、一般的に知られる言葉になったのです。

大正から昭和にかけて推理小説ブームを巻き起こした第一人者と言えば、今でもファンの多い江戸川乱歩です。

江戸川乱歩は、1800年代に活躍したアメリカ人の推理小説作家エドガー・アラン・ポを由来にしてつけたペンネームです。

そのエピソードからわかるように、江戸川乱歩はアメリカの推理小説の影響を強く受けていたようです。

小説の中では、アリバイという言葉が頻繁に使われたため、推理小説ブームが巻き起こるとともに、一般の人たちにも現場不在証明という意味の「アリバイ」が定着していったのです。

刑事ドラマなどでよく使われるようになると、事件ではない場面でもアリバイという言葉が使われるようになっています。

例えば浮気を隠す目的のアリバイ工作のために、友達に口裏を合わせてもらう・・など、使える場面は色々ありそうですね。

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推理小説から広まった言葉

一般の人たちにもすっかり広まったアリバイという言葉は、推理小説ブームがきっかけだったようですが、同じように探偵が活躍する推理小説から知られるようになった言葉は他にもあります。

たとえば「密室」です。
密室と言えば、開けられない部屋のことです。
外側から侵入することが不可能な状態での犯罪現場のことです。

他にも「ダイニング・メッセージ」も推理小説の作者が、読者に向けたヒントやメッセージがもともとの由来でした。

実際にそんなヒントを残すことがあるとは思えないのですが、刑事ドラマなどでもダイニング・メッセージはよく使われます。

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探偵の仕事とは

推理小説に使われたことで世の中に「アリバイ」という言葉が広まったように、推理小説から世の中に知られるようになったのが探偵という職業ではないでしょうか。

推理小説には、私立探偵と呼ばれる職業の人が登場することが多いですよね。

推理小説で有名な探偵と言えば、金田一耕助、明智小五郎などでしょう。

ですが、これはあくまでも小説の中で事件を解決するために登場させているのであって、本物の探偵は事件の解決のために推理することはないのです。

探偵の仕事は、依頼されたことを調査して、依頼人に結果を報告するだけです。

たとえば人物の行動を調査するために尾行して、その様子を記録して報告するまでが探偵の仕事です。

その結果から、アリバイが崩れることもあるのですが、それによって問題解決のための推理はしないのです。

推理をしても、証拠がなければ何の役にも立ちません。

本物の探偵は証拠を集めるまでが業務なので、小説のようなことはないわけです。

まとめ

アリバイは、警察の使う言葉の中では英語のalibiをそのまま使っているので語源を探るのは難しくありません。

警察の使う業界用語は一般人には理解できない隠語にしているのは、捜査上の便宜もあるのかも知れません。

数えきれな程ある警察用語ですが、語源や由来を調べるてみると面白いですよ。
ドラマで使われるような警察用語なんて、ごく一部のようです。

また別の機会に警察用語の語源を色々集めてみたいと思います。