【出雲の神より恵比寿の紙】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

「出雲の神より恵比寿の紙」ということわざを聞いたことがありますか?

出雲の神は出雲大社で有名ですね。

では恵比寿の紙って?と疑問が湧いてきます。

「神」と「紙」を間違えているのではないかと思ってしまいそうですが、間違いではありません。

「出雲の神より恵比寿の紙」のことわざの意味や由来など解説します。

スポンサーリンク

「出雲の神より恵比寿の紙」とは

「出雲の神より恵比寿の紙」とは、

男と女の仲は恋だの愛だのという情よりも、お金が優先される。

という意味です。

「出雲の神より恵比寿の紙」の由来

「出雲の神より恵比寿の紙」の出雲の神といえば、出雲大社のことです。

出雲大社には、神無月(旧暦の10月のこと)になると全国から神様が集まってきます。

なので出雲では神無月ではなく神在月と言います。

この神様たち、なぜ一年に一度、出雲の集まってくるかといえば、縁結びのためだったのです。

相性の良い男女の縁を結ぶために、神様たちが話し合いをするために出雲に集まってくるわけです。

この神様たちのおかげで、普通に暮らしていたら出会うはずのなかった男女が、運命的な出会いをして結ばれるなんてことがあると言われているのです。

では、恵比寿の紙とは何のことかと言いますと、これは明治時代の紙幣に恵比寿大黒の顔が印刷されていたことが由来になっています。

大黒札という紙幣には、富を象徴する神様として親しまれている恵比寿大黒の顔が描かれていたのですね。

つまり、このことわざは明治時代に生まれたわけです。

男女の関係は、愛情よりもお金が優先されるという意味で、「恵比寿の紙」の「紙」は「神」と同じ読みをさせてかけているわけです。

たしかに、どれほど愛し合った2人でも、貧乏ばかり続けばギクシャクして上手くいかなくなることがあります。

それは今の時代にも通じることで、夫婦喧嘩の原因は、浮気や不倫よりもお金のことでもめる夫婦が多いのです。

愛情だけでは幸せになれないと、ドライに考える人はどんな時代にもいたのでしょうね。

スポンサーリンク

「出雲の神より恵比寿の紙」の使い方

「出雲の神より恵比寿の紙」の使い方を例文で見てみましょう。

ことだま
ことだま

昨日ね、友達の結婚式だったんだ。

おめでたいね。
幸せオーラを浴びてきたんだね。

ことだま
ことだま

でもさ、二次会まで参加したけど、いい出会いはなかったよ。

何言ってんの?
彼氏いるじゃない!

ことだま
ことだま

それはそれよ。
だって、一流企業のエリートがお相手だって聞いたから期待するじゃない。

彼氏と上手くいってないの?

ことだま
ことだま

そんなことないよ。
2年付き合っているけど、今も楽しくやってる。
でも結婚相手としてリアルに考えると・・ね。

割り切ってるんだね。
「出雲の神より恵比寿の紙」ってことだ。
愛情もお金には勝てないのよね。

ことだま
ことだま

愛情が要らないわけじゃないけど、お金がないのもつらいでしょ。
うちの実家は裕福じゃなかったから、母親みたいにお金の苦労したくないの。

わかる気がする。

このような会話に使ってみると、あまりキツくならずに話を続けられますよね。

まとめ

「出雲の神より恵比寿の紙」は、普遍的な男女の関係を表すのに使えることわざです。

使われる神様は迷惑しているかも知れませんが、使ってみてはいかがでしょう。