【捨て子は世に出る】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

「捨て子は世に出る」ということわざを知っていますか?
捨て子とは親に捨てられた子供のことです。

事情があって育てられない赤ちゃんを誰かに拾って育ててもらおうと考える親が昔はいたようです。

なんてひどい世の中だったのか・・・と思いますよね。
今は犬や猫を遺棄しても愛護法に触れると言われるほどなのに、自分の子供を捨てるなんて信じられないでしょう。
ですが、今でも育児放棄する親はいるので、表向きには捨て子が減っているようでも、じつは捨て子と同じく親に見放された子供は減っていないのかも知れません。

「捨て子は世に出る」ということわざは、今の世の中でも通じる言葉なのではないでしょうか。

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「捨て子は世に出る」とは

「捨て子は世に出る」とは、

捨て子は守ってくれる親がいないので、幼い頃から厳しい環境で生き抜くために自然に逞しく育つ。

だから親に大切に守られて育った子供に劣ることなく、世の中に出れば成功者になるものだ。

という意味です。

たしかに、今でも親に見放されたり、親を亡くして児童養護施設などで育つしかなかった子供は、社会に出てから大成功する人も少なくありません。

ただ、成功者になる確率よりも、過酷な環境に負けてしまい、まともな人生を送れない大人になるケースの方が多いのが現実です。

ですが、成功する人もいるので、育った環境を言い訳にせずに努力すれば親が居なくても立派に成長することができるのも間違いありません。

捨て子として生きてきたことが、成功への原動力になった例が実際に多数あったのでしょうね。

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「捨て子も村のはごくみ」とは

捨て子を使ったことわざは、「捨て子は世に出る」だけじゃありません。

「捨て子も村のはごくみ」ということわざもあります。

「捨て子も村のはごくみ」とは、

見捨てられて絶望してしまいそうでも、必ず誰かが救いの手を差し伸べてくれるから、世の中なんとかなる。

という意味です。

貧しさのあまり子供を捨ててしまったとしても、村の中で子供を育ててくれる人がいるから、世の中なんとかなるから大丈夫だと伝えているのです。

昔は村里の中に親が育てられない子供がいると、親代わりになって育てる人のことを里親と言っていました。

今の里子、里親の由来になったと言われているのです。

「捨て子も村のはごくみ」の「はごくみ」とは育てる意味の言葉です。

子供は宝として、村の中で育てていくという風習があったのでしょう。

その風習から、きっと誰かが助けてくれるから大丈夫だという意味のことわざになったのです。

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まとめ

捨て子を使ったことわざが、後ろ向きな意味ではなく、前向きな意味だったのはせめてもの救いでしょう。

つらい環境で育つ子供は今の世の中にも沢山います。
そういう子供たちが前向きな気持ちになれるように、「捨て子は世に出る」という言葉が届くといいですね。