ヨリを戻すと言う時の【ヨリ】とは何の意味?何が語源なの?

ことわざ・慣用句

別れた男女がまた復縁する時に「あの二人、結局ヨリを戻したみたいだよ」とか言いますよね。

「ヨリを戻す」という言葉が復縁の代名詞となっています。

でも、この【ヨリ】って何のことだと思いますか?

意外と知らないまま使っている人が多いようです。

ここでは「ヨリを戻す」の【ヨリ】について解説します。

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ヨリを戻すの【ヨリ】とは

【ヨリ】を漢字で表すと「縒り」です。

糸ヘンを使うことから想像できると思います。

羊毛を縒って毛糸にする、木綿を寄って綿糸にすることを「縒る」と言います。

つまり、縒った糸をほどいても、また縒りを戻せば糸になるわけです。

これを男女の関係などに当てはめて、「ヨリを戻す」というようになったのですね。

糸を作る時の様に、強く縒って強い絆を作ったはずの二人でも、心が離れてしまえば、縒りがゆるんでバラバラになってしまいます。

それがまた強く縒ることで、一心同体になる様子を「ヨリを戻す」という表現になったのですね。

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ヨリを戻すと同じ意味の表現

別れた男女が復縁することを、「ヨリを戻す」というのは普通に使います。

でも、もう1つ「焼けぼっくいに火がつく」というのを聞いたことがありませんか?

「焼けぼっくい」【ぼっくい】を漢字で書くと「木杭」です。

「焼け木杭に火がついた」というのは「焼け木杭は火がつきやすい」ということわざの変形です。

焼け焦げた木杭は、見た目にはすでに火が消えているように見えるけれど、ほんとはくすぶっていて、火がつきやすいものです。

それを人間関係に当てはめているのです。

一度は縁あって結ばれた男女は、離れてしまっても、また些細なきっかけさえあれば、燃え上がる可能性が高いという意味です。

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元のさやに戻るも同じ?

男女の関係が復活することを意味する慣用句に、「元のさやに戻る」という表現があります。

正しくは「元のさやに収まる」と言います。

この【さや】とは、刀を収めるものです。
刀は1本ごとに太さ、長さ、反りが違います。
その刀に合わせて作ったさやでなければ、ぴったりと収まらないのです。

それを男女の関係に当てはめて、ケンカ別れしたような男女が仲直りして、落ち着くと「元のさやに収まった」と言うのです。

まとめ

男女関係が離れたり、くっついたりするのは、周りは意外と冷やかな目で見ています。

親身になって相談に乗ってくれる友達も、心の中はわかりません。

ヨリを戻して落ち着いたら、もう離れないように仲良くして欲しいものです。