【木の股から生まれる】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

「木の股から生まれる」ということわざを聞いたことがありますか?

ことわざとして使われるのは、どのような意味として使われるのでしょうか。

人が木の股から生まれるなんてことはあり得ませんから、起こるはずのないことを意味しているのかと思われがちです。

そう理解している人が多いでしょう。
しかしどうやらそうではないようなのです。

どのようなことを示しているのか、「木の股から生まれる」について解説しましょう。

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「木の股から生まれる」とは

「木の股から生まれる」とは、

人の情を理解しない者。
とくに男と女の間に生まれる情愛がわからない頭のかたい者。

という意味があります。

人間が木の股から生まれることなんてありませんが、同じ人から生まれたとは思えないほど堅物だというたとえとして使われる言葉です。

柔軟に考えられないガチガチの性格の人を表す意味があるのですね。

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「木の股から生まれる」と似た意味の言葉

「木の股から生まれる」のように、頭の堅い人を表現する言葉は他にもあります。

「木仏金仏石仏(きぶつかなぶついしぼとけ)」も同じ意味です。

頭が固すぎて融通がきかない人のことですが、とくに男女ことに関して理解できない人にことを指しています。

「石部金吉鉄兜(いしべきんきちかなかぶと)」も同じくまじめで融通のきかない人のことを表しています。

石と金というかたいものを組み合わせたような石部金吉という名前の人が、さらにかたい鉄の兜をかぶっている様子から、ガチガチの堅物を表しています。

度を越した真面目で、男女の間に生まれる感情が理解できない人に対して、皮肉を言う時に使われる言葉です。

「木仏金仏石仏」や「石部金吉鉄兜」は、どちらもかたい物質から堅物を表しているのでわかりやすいですね。

「木の股から生まれる」に対義する言葉

「木の股から生まれる」に対して、人としての情が深いことを表す言葉もあります。

「人は木石にあらず」は、

人は木や石ではなく、怒り、哀しみ、楽しみ、喜ぶ感情を持っている。

という意味です。

人間として生まれたからには、感情を持たないわけにはいかないはずです。

どんなに真面目で融通がきかない人でも、喜怒哀楽のない人はいないという意味なのです。

男女の愛情に特に限定しているわけじゃないですが、人には様々な感情があるので、形通りにはいかないことを示しています。

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「木の股から生まれる」の使い方

「木の股から生まれる」の使い方を例文で見てみましょう。

こと子
こと子

恋愛相談や愚痴を言う相手を間違えると大変なことになるね。

どういうこと?

こと子
こと子

このごろ残業が多くて、会う時間が遅くなるから彼氏が機嫌悪くて困るってB先輩に愚痴ったの。

うん、それで?

こと子
こと子

B先輩がそれを課長に言ったのよ。
残業が続かないように配慮して欲しいって。

え~、それは余計なことを。

こと子
こと子

そんなことを言って欲しくて愚痴ったわけじゃないのに。

だね、そういうことじゃないよね。
課長から目をつけられそう・・。

こと子
こと子

B先輩って木の股から生まれたの?ってくらい真面目で堅物なんだね。

仕事の話以外はしない方が良さそう。

このような使い方をします。

真面目だから・・ということで、悪口とは違うように聞こえます。
ただ、あまりにも堅物過ぎると周りには嫌がられる存在になっているのです。

「木の股から生まれたような人とは、おしゃべりしてても楽しくない」と思われているかも知れないので、真面目を自負している人は少し周りの空気を読めるといいですね。

まとめ

真面目なのは悪いことではありませんが、真面目過ぎて人の情がわからないのは困ります。

そういうガチガチの堅物と付き合うのは疲れてしまうので、嫌われているわけじゃないのに親しい友人ができないなどの悩みがあるのなら、真面目過ぎて空気が読めない存在になっているかも知れないので気を付けましょう。

木の股から生まれたような人なんて言われないように、人の気持ちを察することができる柔軟さも必要ですね。

どんなことでも、程々が良いので、偏らないようにしたいと思います。