【後ろ指を指される】とはどんな意味なの?由来や使い方は!

ことばの意味

「後ろ指を指される」という慣用句は、よく使われる言葉です。

意味はほとんどの人が理解していると思います。

ですが、「後ろ指を指される」の使い方が正しいのかどうか、本来の意味を知らないと自信を持って言えませんよね。

よく使われる言葉だからこそ、正しい意味を理解しておきましょう。

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「後ろ指を指される」とは

「後ろ指を指される」とは、

自分のいないところや見えないところで悪口を言われる。

という意味です。

「後ろ指を指される」のは、悪口を言われるよりも、周囲に悪い評判が立つことだと思っている人も多いようです。

悪口というのは、当人の前で堂々と言うものではないので、誰が言っているのかはっきりしないけど、周囲で悪い評判が立つのも同じことなのかも知れません。

誰かの悪いウワサが流れる時には、その当人が通り過ぎた後に指を指しながらヒソヒソと話すイメージがあります。

そのような様子から、自分の知らないところで悪口を言われることを「後ろ指を指される」と表現するのでしょう。

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「後ろ指を指される」の由来

「後ろ指を指される」という慣用句は、今の時代でも広い世代で使われています。

では、いったいどのくらい前から使われてきたのでしょう。
さかのぼってみると、源義経の生涯を記した「義経記」という書物に「後ろ指を指される」のもとになった表現があります。

源義経と言えば、源平に戦いで活躍したのにもかかわらず、兄の源頼朝によって追われてその生涯を終えた人物として有名です。

平家との戦いで大活躍したのにもかかわらず、悪く言う人も多かったのです。

そんな義経には同情する声も多かったのですが、勢力を拡大して絶大な力を持った兄には敵わなかったのです。

判官贔屓(ほうがんびいき)という言葉は、判官という役職になった義経のことを判官と呼び、その義経に同情する声が多かったことから生まれた言葉です。

兄のような絶大な権力を持っていない弟の方を応援する気持ちが、弱い方に肩入れをすることに例えられたのです。

そのように応援する世論があったとしても、源氏の仲間の中では義経に対して後ろ指を指す人がいたので、どんどん窮地に追い込まれてしまったのでしょう。

義経記は室町時代に書かれているので、「後ろ指を指される」の由来はとても古いのですね。

「後ろ指を指される」の使い方

「後ろ指を指される」の使い方を例文で見てみましょう。

こと子
こと子

ちょっと聞きたいことがあるんだけどいい?

うん、いいけど。
何か嫌な話なの?

こと子
こと子

あのね、ちょっと耳を疑うようなウワサを聞いたのよ。

え?私のウワサ?

こと子
こと子

うん。
課長と付き合っているってウワサがあるの。
しかも、課長はそのせいで奥さんと離婚するかも知れないとか・・。

なにそれ。
そんなわけないじゃん。
私にはちゃんと彼氏いるし。

こと子
こと子

私はわかっているからもちろんそんなウワサは信じていないよ。
何か勘違いされるようなことをしちゃったのかも知れないね。

後ろ指を指されるようなことはしていないから、私は堂々としているつもり。

こと子
こと子

でも誰がネタ元なのか私も探ってみるよ。
誤解を与えるような原因があるなら、それは突き止めた方が良いから。

そうだね。
身のおぼえのないことで後ろ指を指されても困るよ。

このような会話で使います。

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まとめ

「後ろ指を指される」とは、当人には気付かれないようにする陰口のことです。

いい気分になることではないので、後ろ指を指されないようにしたいですよね。