【節季の風邪は買ってでもひけ】とはどんな意味のことわざなの?

ことわざ・慣用句

風邪は昔からある病気で、今のように医療技術が進歩していない時代には、風邪をこじらせて命を失うことすらあったようです。

「風邪は万病のもと」とも言いますからね。

しかし、「節季の風邪は買ってでもひけ」なんてことわざのあるのは妙ですよね。

このことわざには、どんな意味があるのでしょうか。

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【節季の風邪は買ってでもひけ】とは

「節季の風邪は買ってでもひけ」ということわざは、

お盆や年末など、バタバタと皆が忙しくする時でも、病気で寝込む人は堂々と寝ていられる。
だったら、そういう忙しい時期の風邪は、お金を出してでもかかった方がラクできるし、文句も言われず看病してもらえるので得する。

という意味です。

今のように、週休2日で仕事するわけじゃなかった時代に生まれたことわざでしょう。

とくに商家に奉公人として働いていると、まとまった休みなんてほとんどありません。
たまの休みがどれほど待ち遠しかったのか、想像すらできません。

お盆や年末だから、休ませてもらえるわけじゃない人は、そういう忙しい時期に風邪をひいて寝込むのは、心の中では喜んでいたのかも知れませんね。

「節季の風邪は買ってでもひけ」ということわざが、その時代の働き方を象徴しているような気がします。

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そもそも風邪ってどんな病気?

体調が悪くて病院に行くと、かなりの割合で「風邪ですね」と診断されますが、風邪という病名はホントはないそうですね。

風邪というのは、様々な細菌が喉や鼻に入り込んで、粘膜に炎症を起こしたり、胃腸に入り込んで下痢や嘔吐などを起こすこともある炎症性の症候群の総称です。

インフルエンザのように、はっきりとしたウィルスが特定できないので、風邪とインフルエンザの違いは明確です。

要するに、体調が悪くて病院に行って、原因がはっきりわからない炎症性の症状が出ていると、まず医者は風邪を疑います。
風邪の症状を起こす細菌は、どこにでもウヨウヨいますから、そのすべてを特定できるわけでもありません。

インフルエンザは感染力が強く、症状が重くなると死に至るかも知れない怖い病気ですから、研究が進められてワクチンが開発されて予防接種を推奨しています。

しかし、風邪の場合は原因になる細菌がわからないので、粘膜に付着しないように、うがいや手洗いを習慣にして予防するしかないわけです。

まとめ

「節季の風邪は買ってでもひけ」なんてことわざは、風邪で寝込めば休める人しか使えません。

どんなに体調が悪くても、家事や育児に追われる人や自営業者、フリーランスの人たちは休めないかも知れませんよね。

そういう人が風邪にかかってしまえば、しんどいのに動かなければいけないので、やっぱり風邪はひかない方が良いでしょう。

どうしても休ませてもらえないような仕事先で働いている人には、使えることわざです。

その前に、そんな仕事先はブラックなので、早く転職を考えることをおすすめします。