何だかこの頃よく耳にするのです。
「おっしゃる通り」という言葉。
テレビに出ている人で「おっしゃる通り」を連発する人がいるのですが、その人はラジオ番組でも「おっしゃる通り」を連発します。
あまり何度も聞いていると、何だかバカにされているような気がしてしまい、これは正しい敬語なのか?とわからなくなってきました。
「おっしゃる通り」の使い方や、じつは失礼になるかも知れない言葉について調べてみました。
おっしゃる通りの使い方
「おっしゃる通り」とは「あなたが言う通りです」という意味です。
「仰る(おっしゃる)」「仰いました(おっしゃいました)」は尊敬語なので、「おっしゃる通り」は敬語として正しい言葉です。
ですが、「おっしゃる通り」ではなく本来は「おっしゃる通りでございます」とか「おっしゃる通りです」が正しいです。
「おっしゃる通り」で言い切ってしまうと、こちらが正解か不正解か認定するような立場に聞こえてしまうことがあります。
何となく「おっしゃる通り」を連呼されると見下されているような気分になるのは、「はい正解!」の代わりに使っている人が居るからではないでしょうか。
おっしゃる通りの他の言い方
「おっしゃる通りです」はかなり丁寧な表現になりますが、同等の立場では相応しくありません。
同じ立場では「その通り」とシンプルな言葉で十分です。
「仰る(おっしゃる)」という言葉は同等の立場の人に使う言葉ではないので、「おっしゃる通り」を口癖のように使っている人は気をつけましょう。
じつは失礼な言葉
日常会話の中で使っている言葉には、じつは失礼に当たることに気が付いていない人がかなりいます。
例えば「なるほど」です。
「なるほど」とは、相手に対して納得したり、理解したことを意味するのですが、目上の人に「なるほど~」と言い過ぎるのは失礼だと受け取られることがあります。
なるほど~とは、同意や納得の意味ではありますが、上から言われているような印象を与えてしまうことがあります。
調べてみると、「なるほど」は目上の人には使わないのがマナーの基本なんですって。
そうとは知らずに「なるほど~、流石ですね」なんて目上の人に使っている人は少なくないでしょう。
目上の人に対して「なるほど」と言いたくなるような場面があったら、その時こそ「おっしゃる通りです」と言い換えるようにしましょう。
まとめ
「おっしゃる通り」ではなく「おっしゃる通りです」と正しく使うこと。
そして目上の人に対して「なるほど」と言わないこと。
この二点は日常会話で注意しておきたいポイントになりそうです。