一蓮托生(いちれんたくしょう)という言葉を使ったことがある方は、どのような意味としてこの言葉を使っているでしょうか。
よく使われる四字熟語ではありますが、意外と正しい意味を知った上で使っている人が少ないと言われています。
一蓮托生の意味について勉強してみました。
一蓮托生の意味とは
一蓮托生の中にある蓮とは、ハスの花のことを示しています。
ハスの花は仏教の世界ではおなじみの花です。
極楽浄土を表現すると、蓮の花が描かれています。
そんな仏教に縁のある花が使われるくらいなので、一蓮托生にも仏教からの教えが関係しているます。
一蓮托生の教えは、生きている間に良い行いをした人は、極楽に行ってからも同じ蓮の花の上に生まれ変われるという意味です。
そもそもの意味は、生前の善い行いに対しての仏様の教えです。
そこから「あの世でもまた会える」という意味で使われるようになりました。
例えば、夫婦や親子、親しい友人などとこの世で別れる時にあの世でも再会したいという願いを込めて使われるようになったのです。
一蓮托生の使い方が変化している
そもそもは仏教からの教えが込められた一蓮托生という言葉の意味でしたが、今は様子が変化しています。
連帯責任のような意味で使うことが増えています。
これはあの世まで同じ運命を背負うような意味として使われるようになったからです。
もともとはこの世での善い行いをした人が極楽にに行くことを意味しているのですが、托生の部分だけが強い意味を持って使われています。
托生も仏教の言葉ですが、意味としては身をあずけて生きることです。
同じ運命を生きるもの同士、一蓮托生だ!という意味で使われることが多くなっています。
連帯責任は全体で責任を担うことです。
グループの中で起こったことに対して、個別の責任を求めないことが連帯責任なので、一蓮托生の仏教の教えとは、少し意味が違うわけです。
しかし、現在はほとんど一蓮托生=連帯責任で通用するようになっています。
一蓮托生と同じ意味を持つ言葉
一蓮托生と同じ意味合いで使える他の言葉を探してみました。
ひとつは運命共同体です。
ちょっと大げさですが、運命を共にすることを示しているのですから、強い結びつきを感じます。
同腹一心(どうふくいっしん)は同じ心を持つ者同士のことです。
同腹一心の方が気が合った人と人とのつながりを表現するのに適していると思います。
まとめ
一蓮托生が極楽浄土につながる言葉なんて知らないと、蓮の字を連と勘違いしている人もいるようです。
一連ではなく一蓮と書くことを知ると、意味について興味を持つきっかけになりました。
まずは極楽浄土に行けるように、正しい生き方できているか振り返ってみないといけませんね(;’∀’)