ワカメや昆布などのことを「かいそう」と言いますが、かいそうには海草と海藻という二つの種類があります。
なぜ二つのかいそうがあるのでしょうか。
海草と海藻の違いについて調べてみました。
どっちで書いても正解!というわけではなさそうなので、この機会にしっかり勉強しておくことにします。
海草とは
海草は海中に生えている植物のことです。
草という字を書くのは、陸上に育っている草と同じように、茎があり、根があり、葉もあります。
さらには種もあるのが海草です。
海草という字の方が海の草というシンプルな表現なので、一般的に食用される海の植物は海草が多いのかと思ったら、まったく逆でした。
確認されている海草は100種類にも満たないほど種類が少ないようです。
そもそも、海の中で根や茎、葉がある植物というのが海草というのもあまりよく分かっていないのですが、種を持っていることも驚きです。
海の中でも陸上の植物と同じように生きているものがあるのですね。
一説には人魚のモデルになったとも言われているジュゴンが食べるのは海草だと言われています。
そう言われれば、人魚は首から海草をぶら下げているようなイメージがありますが、ジュゴンが海草を食べるならきっとあれは海草だったのだ・・と納得しています。
海藻とは
海藻は藻という字を書きますから、草とは違う植物です。
海草のように根や葉や茎はなく、種もないのでもちろん花もありません。
海草とは違い、とても種類が多くて、その地域だけに生育する海藻も多くあります。
私たちが一般的に知っている海洋植物のほとんどは海藻だったのです。
ワカメ、ヒジキ、コンブ、エグサ、モズク、ノリ、アオサなどは全て海藻でした。
藻の仲間が注目されている
海中には数多くの藻がいます。
藻の仲間にはミドリムシ(ユーグレナ)やスピルリナなど、健康に役立つ素材として研究されたものもあるので、藻に注目が集まっています。
スピルリナには60種類以上の栄養素が含まれているし、ミドリムシ(ユーグレナ)には植物の持つ栄養素と動物が持つ栄養素が両方含まれていることがわかっています。
とくにミドリムシ(ユーグレナ)に関しては、日本が誇る東京大学が培養生産に成功させたことで、一気に広まっています。
ミドリムシ(ユーグレナ)から燃料も採取できるのですから、現在の資源が底をつく前に実用化するといいですよね。
まとめ
海草と海藻は字を見なければ同じ読みなので違いがわかりません。
植物としての種類が根本的に違うものなので、ワカメや昆布などに対して海草と書くことがないように注意して使い分けましょう。