易者の身の上知らずということわざをご存知でしょうか。
易者というのは易学を使ういわゆる占い師のことです。
占い師が身の上を知らないとはどんな意味なのか調べてみました。
易者の身の上知らずとは
易者の身の上知らずとは、人のことはよくわかるのに、自分のこととなるとわからないという意味です。
易者が人のことを占えるのであれば、自分のことだって占えるはずです。
ところが自分のことになると全く見えなくなるというのは不思議なものです。
ですが、ほんとに占い師などは自分のことは占えない人が多いようで、自分の運命を他の占い師に占ってもらうこともあるそうです。
易者の身の上知らずに似たことわざ
易者の身の上知らずとよく似たことわざは他にも数多くあります。
「医者の不養生」は、医者は患者の身体のことに対しては注意するのに、自分自身の身体のことはあまり気にしていないから病気になりやすいという意味です。
「坊主の不信心」とは、人に対しては信仰から立派なことを言うのに、自分には信仰心がないという意味です。
「儒者の不身持ち」は、人に対して儒教を解くはずの立派な学者なのに、自分は褒められるような立派な行いもしないという意味です。
「大工の掘ったて」は、仕事で立派な建物を造れるはずの大工職人なのに、自分の住む家となると掘っ立て小屋のような粗末な造りになるという意味です。
このように、易者の身の上知らずと同じような意味のことわざは数多くあります。
易者の身の上知らずの使い方
易者の身の上知らずの使い方としては、人のことはよく見えるのに、自分のことは見えていないという意味なので、使い方としては「自分のことは棚に上げて」という意味で使うパターンと、自分のことはよくわかっていないというパターンで使います。
易者と占い師はどう違う?
易者は今で言う占いと考えている人もいますが、厳密に言えば易者は易学という古くから伝わる手法を使う人のことです。
占いの一種ではありますが、占いには星占いやタロット占いなど数えきれないほどあります。
占いの基本は統計学だと言われていますが、前世占いとか守護霊占い、水晶占いのようなスピリチュア的なものが占いの主流のようなイメージが強くなっています。
まとめ
易者の身の上知らずのように、人のことだけよくわかっても自分のことには無頓着で無自覚な人って時々いますね。
「どの口がそれを言うのよ」と思わず顔をまじまじと見てしまいます。
自分も同じようなことを言われていないか心配です。