【奥手】とはおとなしいとか消極的という意味だけではないの?

ことばの意味

奥手な子だから・・。

奥手だから結婚相手もなかなか見つからないのよ。

このようなことを言われる人は、どんなタイプを思い浮かべるでしょうか。

きっと大半の人が消極的で人と話すのが苦手で、恋人もなかなかできないようなおとなしくて目立たないタイプの人をイメージするのではないでしょうか。

ですが、奥手の意味にはまた別の意味があるそうです。

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奥手の意味とは

奥手とは、遅く熟すという意味があります。
植物の中には、普通の成長よりもゆっくりと熟すものがあり、それを奥手と言っていました。

奥手のことを別の言い方で「晩稲」とか「晩生」と言いますから、もともとは人のことを表現するのではなく、稲や野菜などの成長に対して使っていた言葉だったようです。

他のものから遅れて熟すことを奥手ということから、同じくらいの年齢の人と比べて成長や成熟が遅れている人に対して「あの人は奥手だから」と言われるようになったのでしょう。

奥手の正しい使い方

奥手の意味として、他のものよりも遅れて熟すことが本来だとすれば、おとなしい人や消極的な人に対して奥手と言うのはちょっと違うかも知れません。

他よりもただ遅れているだけなので、成熟すれば他と同じです。

しかし消極的な性格の人やおとなしい人は、成長が遅れているわけではなく、もともとの性格なので、待っていれば追いつくわけでもなく、積極的な性格に変わるわけではありません。

恋愛に対して消極的な男性のことを草食男子とか言うようになって随分経ちましたが、草食男子がみんな奥手というわけではないのです。

人に対して奥手という表現をする場合は、精神年齢が幼くて年齢の割に子供っぽいとか、身体の成長のスピードが平均よりもゆっくりなことが本来の使い方です。

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奥手とシャイの違い

奥手な人とシャイな人は同じような意味で使われることが多いですが、奥手の本来の意味を考えるとシャイとは違うことに気が付くと思います。

奥手は年齢の割に幼いことで、恋愛に対して控えめとか消極的な人のことを表現しているわけじゃありません。

一方のシャイな人とは、shyのことです。
照れ屋、はにかみ屋、引っ込み思案のことです。

ということは、恋愛に対して消極的だったり、おとなしくて内気な性格の人には奥手よりもシャイの方がしっくりくるのではないでしょうか。

まとめ

奥手な子だから・・と言われるのは、物静かでおとなしくて、控えめな人柄のことだと思って喜んだことを思い出します。

でもほんとは子供っぽいってことだったのかも知れませんが、もう奥手なんて言われることはないので、成熟しきったのでしょう(笑)