「この頃少しあたたかくなってきましたね。」
「あたたかいお茶でも飲んでください。」
「あたたかそうなコートを着てらっしゃいますね。」
「布団のあたたかさが恋しいです。」
このように、日常生活の中でよく使う「あたたかい」という言葉には、「暖かい」と「温かい」という二つの漢字が用いられます。
会話の中ではどちらの字を使っているのかなんて気にしませんが、文字にする時に少し迷いますよね。
手紙やメールなどで「あたたかい」と使う時に使い分け方がよくわからなくて、ひらがなのまま書いてしまうなんてこともあるのではないでしょうか。
そこで「暖かい」と「温かい」の違いをしっかり頭に入れておくために調べてみました。
暖かいとは
「暖かい」という文字を使うのは、身体が適度な温度を感じられる様子のことと、気持ちの面で感じることの2つのパターンで使われます。
適度な温度を感じる様子の文例です。
このような様子を表現する時に使います。
寒さや冷たさを感じずに、心地よい適温を感じられるようなリラックスした様子を伝える時に用いるのです。
もう1つの気持ちの面で使う文例です。
このような思いやりの気持ちなどに触れた時の感情を表現する時に使います。
温かいとは
「温かい」という文字を使うのは、温度を感じる時です。
「激辛ラーメンですっかり身体が温まった」
「ここの宿のお湯は身体の芯まで温まるね」
このように、直接肌に触れたり口にすることで、身体が感じる温度を表現する時に「温かい」を使います。
使い分けが難しいケースは?
「暖かい」と「温かい」の使い分けが今ひとつ曖昧でわかりにくいケースがあります。
「海外にいる友人とは手紙のやり取りで友情をあたためてきた」
「結局この試合では私の出番はなく、ベンチをあたためているだけだった」
このような文例では、全て「暖める」の方を用いるのですが、最後の文例にように実際にベンチに座っていると、誰も座っていない所よりも温度が高くなるため、「温める」と表現しても間違いではないようです。
自分の気持ちの中の感情を表現するためであれば、「暖める」という方が正しいので、そこはややこしい点です。
まとめ
「暖かい」と「温かい」の使い分け方についてまとめると、皮膚や口に触れて感じることと、様子や状態や感情のことで区別すれば間違えることもなくなることがわかりました。
これから「あたたかい」と口に出す時には、どちらの文字を使うのか少し考えると良いトレーニングになると思います。