嫌いな人にとる冷たい態度を「毛嫌いしている」ということがありますね。
ただ嫌いというだけじゃなく、わざわざ「毛嫌い」というのはなぜなのでしょうか。
そもそも毛嫌いってどんな意味で、いつから使われていて、語源はなんなのでしょうか。
今回が「毛嫌い」について調べてみました。
嫌いと毛嫌いの違いとは
嫌いと毛嫌いにはいったいどんな違いがあるのでしょうか。
嫌いという言葉の意味には、生理的、性格的に受け入れられないことを示しています。
対象になるのは、人、物、状態、環境、言葉など色々あります。
例えば環境が嫌いになる場合では、温度や湿度が自分の体質に合わなくてその場所や土地が嫌いになることもあります。
人物に対しても、ただ見た目の印象や言葉使いなどで嫌いになることもあれば、性格が合わなくて嫌いになることもあります。
要するに、嫌いという意味は自分が受け入れるのが難しい対象になら、どんなことにも幅広く使えるわけです。
では毛嫌いの意味はどうでしょう。
毛嫌いの意味を調べてみると、とくに理由はないのに感情的なことで受け入れ難いことを表現する言葉のようです。
理由もなく、感情的に嫌う・・。
でもこれっていわゆる「生理的に無理」というのと同じなので、普通に「嫌い」でも伝わりそうなものです。
わざわざ毛嫌いと「毛」を付けたのには何か理由があるのでしょうか。
毛嫌いという言葉の由来
毛嫌いの「毛」は動物の毛であることが有力な説と言われています。
たしかに動物は怒っている時とかに体毛を逆立てたりすることありますよね。
猫なんかは、ぶわっと毛を逆立てて怒りをアピールします。
毛嫌いはそんなことから生まれた言葉なのかと想像していたのですが、どうやら由来は馬の種付けからというのが有力な説です。
現在でも、競走馬の繁殖には人間が決めた交配で種付けします。
昔も馬は人間の大切な財産だったので、繁殖には種付けで交配させていました。
ですが人工授精のような方法ではなく、自然に受胎させるとなると、人間の思うようにならないことがあります。
メス馬が嫌がったり、オス馬がその気にならなかったり。
そんな時に人間たちは、「毛並み」のせいにしていたのです。
毛並みが好みじゃないから上手くいかなかったんだな・・。
そんなことから、理由が見つからないけど嫌っている様子を表現するのに毛嫌いという言葉が生まれたと伝わっています。
まとめ
嫌いと毛嫌いでは、いかにも毛嫌いの方が激しく嫌っているような印象を受けますが、そういうわけでもなかったのですね。
ですが、理由がないのに嫌いな人に対して安易に毛嫌いという表現を使うのは、やっぱり傷つけるので気をつけたいと思います。