【きいたふうなことを言う】はどんな意味?聞いた・効いた・利いた?

ことばの雑学

「きいたふうなことを言う」というのは、褒め言葉じゃないことはわかると思います。

え?そうなの?

そうよ、知らなかったの?

てっきり、

色んな知識があるという意味かと

正しい意味を知っている人は、予想外に少ないのかも知れません。

「きいたふうなこと」とはどんな意味なのか、詳しく解説しましょう。

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「きいたふう」は聞いた・効いた・利いた?

「きいたふうなことを言うな」の「きいたふう」の意味を知るには、どの文字を使うのか調べるとわかりやすいと思います。

間違えやすいのが「聞いたふうなこと」ですね。

え、ちがうの?

・・・・・。

「きいたふうなこと」は「利いたふうなこと」と書くのが正しいのです。

効いたでもないので、間違えないように気をつけましょう。

「利いたふう」の意味

「利いたふうなこと」とは、

分かりもしないのに、そんなことは百も承知だというような態度をとる様子。

新明解国語辞典

とあります。

いわゆる知ったかぶりをする態度のことだと思うので、聞きかじったことをいかにも自分が理解しているような態度をするということなので「聞いたふう」と勘違いする人が多いのではないでしょうか。

なぜ「利いた」なのか

なぜ「利いた」なのか、ちょっと疑問に思う人もいるのではないでしょうか。

「利いた」とは「気の利いた」とか「機転が利く」のように、物事を理解した上でとる行動を表現するときに使います。

いい意味ですよね。

ところが「利いたふうな」となると、知りもしないのに分かったような態度に対する表現なので、言われて嬉しい表現ではありません。

つまり「利いたふうな」とは、ただ知ったかぶりをするだけではなく、いかにも物事を理解していて機転を利かせているかのような態度に対して使うのです。

一般的には、年上から年下、先輩から後輩など、上下関係が明確でないと使う機会は少ないでしょう。

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「利いたふう」の類語

「利いたふう」のように、生意気な態度を指す言葉は他にもあります。

  • わかったような口
  • ものしり顔
  • したり顔
  • 生意気な口
  • 一人前の口

間違えやすいのは「小賢しい」です。

「小賢しい」は「利いたふう」とは少し違います。

自分の立場を有利にするために、相手が受け入れやすいようなもっともらしい振る舞いをすることが「小賢しい」の意味なので類語とは言えないでしょう。

まとめ

「利いたふうなことを言うな」とは、「生意気だ」と意味はさほど違うわけではないのですね。

でも、なんとなく「お前、生意気だぞ」というよりも「利いたふうなことを言うな」の方が発する側の印象が違う気がします。

どちらを使うかは、お好みですが・・。