【十のことは十言え】とはどんな意味?正しい使い方とは?

ことばの意味

「十のことは十言え」という言葉に聞き覚えはあるでしょうか。

はじめて聞きました

私も聞いたことない

あまり使われない言葉なので、初耳という人が多いのではないでしょうか。

では、「一を聞いて十を知る」という言葉はどうですか?

それは何となく聞き覚えがある

そうね、私も知ってる

じつはこの2つの言葉は、まったく無関係ではないのです。

それぞれの言葉について、詳しく見ていきましょう。

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「十のことは十言え」とは

「十のことは十言え」とは、人に伝えるときに注意すべきことを示す言葉です。

物事は、正確に、順序立てて、過不足なく話さなければ伝わらないという教え。

十のことを話すときには、十のことを落ちなく正確に話せということ。

人に説明することの難しさは、誰もが経験していると思います。

誰かに伝えるときには、自分はその内容を理解しているからこそ伝えることができます。

自分はわかっているとしても、何もわからない人に伝えるには、一から順序立てて丁寧に説明しないといけませんよね。

しかし、自分はわかっていることなので、丁寧な説明をしているつもりでも、途中で省いてしまったり、順序が前後してしまうこともあるでしょう。

わかってくれるという甘えがあると、つい言葉足らず、説明不足になってしまうのです。

それでは人には伝えられないので、十のことは一から丁寧に十まで言わなければいけないという教えなのでしょう。

「十のことは十言え」の使い方

明日の段取りの説明はこれで終わりだけど
わかったよね?

半分くらいしか理解できなかった・・です

え?
ちゃんと説明したつもりだけどなぁ

○○はその場の雰囲気で・・とか

そんなザックリ言われてもわからないですよ

ああ、ゴメンね
はじめてなのにわかるわけないよね

ですね

十のことは十言えって

つい忘れてしまうけど

大切なことだな

職場やバイト先などでよくある会話ですよね。

後輩や新人に教えるときには、自分がわかっていることでも適当に省かずに、きちんと説明することが大切なのでしょう。

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「一を聞いて十を知る」とは

「一を聞いて十を知る」とは、孔子の書物にある言葉から生まれたと言われています。

この言葉の意味は、十のうち一を聞いただけで全を理解できる優れた能力のことをあらわしています。

「一を聞いて十を知る」ような優れた人物には、「十のことは十言え」という言葉は当てはまらないのですが、本当に優秀な人は一を聞いて全てを理解できたとしても最後まで静かに聞くのではないでしょうか。

世の中には、人が話し始めたときに、自分の思い込みで先読みして全く見当違いなことを言い出す人もいます。

そういう人には「最後まで人の話を聞きなさい」と言いたくなりますね。

まとめ

「十のことは十言え」と「一を聞いて十を知る」とは、相反する意味のように思います。

しかし、「十のとは十言え」はどんな人も心に留めておきたい言葉です。

「一を聞いて十を知る」は、注意を促す教えの言葉ではありません。

優秀な人に出会う機会がなければ、あまり使うこともないのですよね。