「めじろ押し」という言葉には、どんな語源があるのか考えたことがあるでしょうか。
意味は何となくわかっていても、語源までは考えずに使っている方がほとんどだと思います。
改めて意味や語源を調べてみると、意外な由来だったりするものです。
「今月はイベントがめじろ押しだよ」など、日常的に使われている言葉の由来について、解説します。
「めじろ押し」の意味
「めじろ押し」の意味を調べてみました。
多く者が先を争って、その場所に並ぼうとするこ
新明解国語辞典
多人数が込み合って並ぶ。また物事が集中してあること。
goo辞書
言葉として使う場合は、このような意味合いだと理解されているはずです。
「めじろ押し」の語源
「めじろ押し」の語源は、メジロという鳥です。
メジロと言えば、目の周りが白くて、とても美しく愛らしい鳥です。
鳴き声が美しいことでも有名で、観賞用として人気があります。
このメジロが「めじろ押し」の語源となるには、この鳥のある習性が関係しています。
メジロは繁殖期になると、一か所に集中する習性があるのです。
枝にビッシリとすき間のないほど詰めて並び、押し合うようにして止まります。
その様子が「めじろ押し」の語源になったと言われています。
「めじろ押し」は子供の遊びだった
「めじろ押し」が、現在のように使われるようになる前に、「めじろ押し」と呼ばれる子供の遊びがあったのです。
子供が一列に並んで押し合い、はじき出された子がまた端について押し合うという遊びです。
メジロが枝に集中して止まる様子から、子供たちの遊びになったと言われていますから、こちらの方が先なのですね。
その遊びの様子から、一か所に集まる様子を「めじろ押し」というようになったわけです。
「めじろ押し」の類語
「めじろ押し」と同じような意味の言葉を探してみました。
すし詰め
狭い場所にビッシリと詰まっている様子を「すし詰め」ということがありますね。
ダイヤの乱れで電車内はすし詰め状態だよ
このような使い方をします。
「めじろ押し」よりも、もっと窮屈な印象を受けるのではないでしょうか。
「すし詰め」の由来は、お寿司を折り詰めにする時に、崩れないようにビッシリと詰めるからです。
芋を洗うような
海水浴場やプールなどで人が大勢集まっている様子を
まるで芋を洗うような混み具合だな
というような使い方をしますね。
この語源は、里芋の泥や根を洗うときに沢山の芋を水に入れて洗ったことが由来です。
水のある場所に限定して使われることが多いですが、意味としては多くの人で混雑している用紙を指しています。
まとめ
「めじろ押し」の語源は、メジロという鳥だったというのは、割と知られているのかも知れません。
ただ、なぜメジロから「めじろ押し」になったのかまでは、あまり知られていないのではないでしょうか。
子供の遊びから生まれた言葉だったとは、面白いですね。